面接でどのように自己PRをするか悩んでいます……。
自己PRは必ずといっていいほど聞かれるから、しっかり準備したいね。
面接で自己PRの機会は必ずと言っていいほどありますが、「ここでアピールしなければ!」と過度に身構えてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、面接官が何を聞きたいのか理解していれば、自分を大きく見せる必要はないので安心してください。
本記事では、自己PRを聞かれる意図や話し方のポイント、例文を実際にご紹介します。
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面接官が「自己PRしてください」と言う理由
なぜ、面接の時に必ずと言って良いほど「自己PRしてください」と言われるのでしょうか。
この質問に隠された面接官の思惑を見ていきましょう。
それぞれ順番に解説します。
学生の”人となり”を知りたいから
どんな性格や価値観、ビジョンを持っているのか見極めようとしているんだ。
自己PRとなると、自分の特性の中で突出して優れたものを探そうと思ってしまいがちですが、決してその必要ははありません。
面接官はあなたがどのような人間なのかを知りたいと思っているので、それがよく分かるものであればOKです。
自分自身をよく理解し、きちんと伝えられるように整理がされていなければ、自己PRは成り立ちません。
きちんと自分を分かっているかが見られています。
また、自己PRを通して熱意を伝えたいと思うかもしれませんが、自己PRは「こんなにもこの企業に入りたいんだ」と直接的にアピールするものではない点にも注意してください。
自分自身の性格や能力面について話すようにしましょう。
入社意欲があるのかを見たいから
自分の良いところをアピールするだけでは不十分なんですね。
「長所を教えてください」と言われたのなら単に良いところを述べれば良いのですが、自己PRとなると、相手企業との関連性を含めて伝える必要があります。
その企業で自分はどのように価値を生み出せるかを絡めながら話さなければならないのです。
「自分にはこういう特徴がある」、「御社ではこういう能力が生かせる」といった点を伝えるには、企業研究をする必要があるでしょう。
使い回しではなく自社に合わせた内容だと判断されれば、志望の本気度があると思ってもらえます。
自社に対しての適性があるか判断したいから
企業の社風に合っているかどうかも見られているよ。
「アットホームな雰囲気」や「他者を蹴落としてでもバリバリ上がっていく環境」など、企業はそれぞれに社風があります。
業務内容ももちろんですが、社風は会社の性格のようなものなので、ここが合わないと入ってから苦労します。
もちろん後から合わせられれば良いのですが、合っていない環境にいると消耗しやすくなってしまうので、できれば企業側も学生側もここは一致させた方がベターです。
自己PRでは学生の性格や考え方などが分かるので、自社とマッチしているかを確認するために面接官はこの質問をしています。
学生の側も、自分の特徴が志望する企業の社風に合っているかを面接の時に確認しましょう。
自己PRの話し方のポイント
ここからは、自己PRを話す時の話し方のポイントについてお伝えします。
効果的に伝えられるよう、参考にしてください。
PREP法を使う
PREP法は文章の基本となる構成だよ。
論理的に伝えるためにはPREP法を使いましょう。
①P:結論(Point)
②R:理由(Reason)
③E:事例(Example)
④P:結論(Point)
の順に書くという方法です。
たとえば以下のような文章があったとします。
私は2年生の時、バックパッカーの旅をたった一人で行いました。10ヶ国を回る中では荷物がなくなったこともありましたが、自分で道具を作ったり、時には困っている旨を身振り手振りを含めながら伝えて現地の人に物をもらったりしながら最後まで旅を続けました。
私の強みはチャレンジ精神なので、このように何か困難にぶち当たっても、必ず乗り越えようとします。入社後もこのようなチャレンジ精神を大切にしながら、仕事にあたっていきたいと思います。
この文章をPREP法で整理すると、以下のようになります。
P:結論
私の強みはチャレンジ精神です。
R:理由
何か困難にぶち当たっても、必ず乗り越えようとします。
E:事例
2年生の時、バックパッカーの旅をたった一人で行いました。10ヶ国を回る中では荷物がなくなったりお金がなくなったこともありましたが、自分で道具を作ったり、時には困っている旨を身振り手振りを含めながら伝えて現地の人に物をもらったりしながら、最後まで旅を続けました。
P:結論
入社後もこのようなチャレンジ精神を大切にしながら、仕事にあたっていきたいと思います。
PREP法の順番で展開していくと、話が簡潔にまとまり、論理的で分かりやすくなります。ポイントは、結論をはじめに述べることです。
「結局何が言いたいのか?」を真っ先に示せば、相手は話の要点を理解しやすくなります。
このフォーマットに当てはめれば、どのような内容であっても伝わりやすくなります。是非ともこの形式で作ってみてください。
志望する職種に合わせる
自己PRはひとつのものを使いまわすのではなく、志望する職種に合わせて変えるのが良いですね。
自己PRの内容そのものを毎回変える必要はありませんが、最終的な着地点を企業の求める姿に寄せるイメージをもつと対応しやすくなります。
(例)「私には高いコミュニケーション能力があります」という自己PRを使う場合
- 営業職…「私には高いコミュニケーション能力があります。お客様の心をつかんでたくさん買って頂けるように力を発揮します」と伝える
- 事務職…「私には高いコミュニケーション能力があります。様々な細かいニーズを拾いながら、社内調整をしっかりやっていきたいです」と伝える
自分が志望している職種には、どのような切り口で自己PRをするのが良いのか考えてみましょう。
はきはきと元気に話す
どのような内容を話すにしても、はきはきと元気に話すのが大切だよ。
自己PRでは内容のみならず、話している姿からも面接官は様々な情報を受け取っています。
人間は相手が話している内容よりも、話す態度や声の調子などの非言語部分から多くのメッセージを受け取るという「メラビアンの法則」があります。
視覚からの情報は55%、聴覚からの情報は38%、言語からの情報はたったの7%と言われています。
どれだけ素晴らしい内容を言っても、自信がなさそうだったりぼそぼそと話していたりしては、「この学生はやる気があるのだろうか?」と思われてマイナスイメージになってしまいます。
面接官の目をしっかりと見ながら、はきはきと元気に話しましょう。
面接での自己PRの例文【時間別】
ここからは、実際の自己PRの例文を、時間別にご紹介します。
時間ごとに区切っているのは、「○分間で自己PRをお願いします」と言われる場合が多いためです。
企業によって設定時間は違うものの、その限られた時間内で最大限に自分を表現できるよう、時間ごとに自己PRをまとめてシミュレーションしておきましょう。
アナウンサーが1分間に話す文字数は300~350字程度と言われていますが、人によって話すスピードは違いますので、自分で実際に話しているところを録音してみるのがおすすめです。
30秒バージョン
私には、アイデアが浮かんだらそのままにせず、形になるまでやりきる実行力があります。真面目にバスケットボールに取り組むサークルに入りたかったものの、なかったので自分で作った結果、150人を超える規模になりました。
この経験から、不満は改善に向かう上で重要な情報と分かりました。御社においては開発のヒントになると思います。社会に出てからも、こういった不満の改善に力を尽くしたいです。(188文字)
1分バージョン
私には、アイデアが浮かんだらそのままにせず、形になるまでやりきる実行力があります。
真面目にバスケットボールに取り組むサークルに入りたかったのですが、なかったので自分で作ることにしました。実際に立ち上げると、既存の遊びのバスケサークルからもかなりのメンバーが移籍し、引退する時には150人近くにまでなっていました。本当はもっとしっかり練習したいと考えている人がたくさんいたのです。
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2分バージョン
私には、アイデアが浮かんだらそのままにせず、形になるまでやりきる実行力があります。
高校までバスケットボールをしていたので、大学でもサークルを探すと、どれも遊びに近いものでした。もっとやりたい場合は体育会の部活動しかありません。ただ、生活の全てを捧げる必要のある体育会は本意ではありませんでした。
各サークルへ見学に行った際に聞いたところ、本当はちゃんとやりたいと不満に思う人は多くいましたが、その現状を打破しようとする人が皆無でした。現状に不満なのは私も同じです。ただ、誰一人行動しない点にも、私は不満でした。
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3分バージョン
私には、アイデアが浮かんだらそのままにせず、形になるまでやりきる実行力があります。
高校までバスケットボール部だったので、大学でもバスケサークルを探しました。しかしどれも遊びに近く、もっとやりたい場合は体育会の部活動しかありませんでした。生活の全てを捧げる必要がある体育会は本意でなく、両極端なものしかない状態だったのです。
各サークルへ見学に行った際に聞いたところ、本当はちゃんとやりたいと不満に思う人は多くいましたが、その現状を打破しようとする人が皆無でした。現状に不満なのは私も同じです。しかし誰一人行動しない点にも、私は不満でした。
そこで私は、練習をしっかりと行い、大会に出て上位を狙うまでを目標とするサークルを作ろうと考えます。
まずは仲間と協力し、100名のアンケート調査でニーズを計りました。「作ったら入りたい」、「ぜひともやってほしい」といった声をもらい、手応えを感じたので実際に立ち上げました。
すると、すぐ40人もの仲間が集まったのです。翌年度からは後輩も入り、引退時には150人近くにまでなっていました。数名から始めてこんなにも大きくできたのは、とても嬉しかったです。
あったらいいなと思う人はたくさんいたはずですが、最後まで実現してみた結果、たくさんの人が喜んでくれた経験は忘れられません。試合は2回戦負けや3回戦負けだったものの、しっかりと毎年数試合に出場できるサークルに育てられたことが功績だと思っています。理想としていたサークルを作り、それが広く受け入れられたことに大きな達成感を覚えました。
この経験を通じて痛感したのは、不満は改善に向かう上で重要な情報ということです。
もともとは不満こそ言うのに動かない人が嫌で始めたサークル活動でしたが、不満の対象は、遠ざけるだけでなく大切にすべきものもあると気付かされました。同じように、企業においては現状の商品やサービスに不満があったら、それが開発のヒントになると思います。
御社の商品の開発秘話を拝見したところ、既存商品に多く寄せられていた不満を改善し、一部の機能を切り替えて使いやすくした結果、多くの人々から支持されていると知りました。
私が行ったのはサークルを作るという自己満足の世界でしたが、社会に出てからも、人々の不満を解消できる仕事に力を尽くしたいと思っています。不満から抽出した小さな改善を積み重ね、世間に大きなインパクトを与えたいです。(1004文字)
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自己PRの要点を押さえたら、あとは入念な練習が必須になります。
いくら頭で覚えていても、実際の面接では面接官を前にして話すので棒読みではいけませんし、緊張も避けられません。
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まとめ:時間に合わせて適切な自己PRを話そう!
自己PRはしっかりと戦略を練って話すだけでなく、入念な練習が必要です。
本番の面接の場は想定と違うことが起きがちだということは事前に意識しておきましょう。
時間を指定される場合もあるので、ただ自己PRを丸暗記するだけでなくアピールしたい要点を押さえておいて、臨機応変に対応すれば好印象です。
自己PRがうまく作れずに悩んでいる人や、面接に苦手意識を持っている人は、就活のプロに相談して一緒に対策してもらいましょう。
特に、面接は1人では練習できないので、プロにフィードバックをもらうべきです。
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