経営者の高齢化や新型コロナウィルスの影響により、多くの中小企業が経済的に打撃を受けています。そこで経済産業省は近年の中小企業の状況を鑑みて、国全体でM&Aを推進する計画が動き始めています。
そのため今後M&A業界は人材が必要となり、未経験者を採用する流れが活発になるでしょう。本記事ではM&A業界の未経験からの転職難易度や、求められている人材の特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
- M&A業界の動向や会社の種類
- 未経験からM&A業界に転職できる人の特徴
- M&A業界に転職を成功させる方法
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未経験からM&A業界への転職難易度は高い
M&A業界は金融業界から未経験で転職してくる方が多いですが、求められる業務内容やスキルは異なり転職難易度は高めです。
M&A業界は経営者のような最高意志決定者に対して提案力や交渉力が必要となるからです。また株主や運営委員会をまとめる調整力や、会計や法務など税理に関する知識を理解できる基礎学力の高い即戦力人材が求められます。
また金融業界で培った知識は役立ちますが、M&A業界では戦略的思考や合併先企業の従業員のマネジメント力が必要です。そのため金融業界の経験を活かしてM&A業界へ未経験から応募しても、内定率は低いでしょう。
M&A業界における採用ニーズの最新動向
Diamond Onlineによると、M&A市場は2008年9月のリーマンショック以降下降していました。長らく停滞していましたが、11年後の2019年に800件台にまで上昇したのをきっかけに、2021年は877件とリーマンショック後の最多記録を達成しています。
コロナ禍を契機にM&A市場が活発になってきているのがわかります。事業承継の問題もあるため今後M&Aの件数は伸びると考えられており、企業も採用人数を増加させていくでしょう。
またM&AマガジンによるとM&A市場が盛り上がっていることで、国も環境整備に力を入れ始めました。中小企業庁は初めてM&A支援機関の登録制度を創設し、現在個人事業主や法人を含めると、2,253件まで増加しています。創業30周年を迎えた日本M&Aセンターも登録機関となりました。
M&A業界の主要プレイヤーと仕事内容
M&A業界には3つの主要プレイヤーがいます。
それぞれ仕事内容や求めている人物像も異なるので希望の転職先がある方は、ぜひ参考にしてください。
M&A仲介会社
M&A仲介会社は、買収や売却を検討している企業を支援する会社です。M&Aをしたい企業の間に立って交渉をし、中立的な立場で相談や助言を行い、お互いの利益になるために務めます。
仕事内容は以下のとおりです。
- 被買収企業の発掘や選定
- 提案書の作成
- 条件交渉
M&Aには会計や財務など金融に関する専門知識が必要です。経営者でもM&Aの知識に富んだ方は少ないため資料作成やステークホルダーとの調整などを行い、スムーズに合併できるように支援します。
M&Aアドバイザリー会社(FAS)
M&Aアドバイザリー会社は、M&Aのプロジェクトを総合的に支援します。買収や売却を希望する企業から依頼を受け、M&Aのプロジェクトをサポートし双方の利益の最大化を図ります。
M&Aアドバイサリー会社の業務範囲は広く、具体的には以下のとおりです。
- 買収先・被買収先の選定
- 企業調査
- 取引交渉
- 資金調達の支援
- 組織統合
- 説明資料作成
M&Aの企画立案から成約までの一連の業務をすべて行います。M&Aが終了した後の組織作りまで関わるので、M&Aの1から10までを学べるでしょう。
投資銀行
投資銀行は、法人を対象に有価証券の売買や企業買収・財務アドバイスなどを行う銀行のことです。
一般的な銀行とは違い、預金や貸付は行っていないので日本では証券業と捉えられています。顧客から預かった証券を取引し、手数料を対価としてもらいます。
投資銀行は、法人の資金面をサポートするのが主な仕事です。事業拡大や設備投資などの資金調達の援助をします。また上場を目指している企業へ情報提供や審査基準のアドバイスをしています。
他にはM&Aや資金調達を検討していそうな企業訪問や、個人の資産運用の支援・金融商品のリサーチなどさまざまです。
未経験でM&A業界に転職できる人の特徴
未経験からM&A業界に転職できる人の特徴は以下のとおりです。
自身が当てはまっているか確認しながら、みていきましょう。
成約まで経営者と良好な関係を保つためのコミュニケーション能力
M&A仲介会社では、コミュニケーション能力が強く求められます。
M&Aは財務や会計など各専門領域のメンバーで構成されていてチームで動きます。そのため組織内のメンバーでM&Aの目的や目標を共有する必要があり、組織内での高いコミュニケーション能力が必要です。時には強く主張する場面もあるので、議論をするうえでのコミュニケーションの高さも重要です。
また取締会や運営委員会・株主などに進捗報告や価格交渉を成約するまで行います。ステークホルダーの質問に答えられる知性や、対人関係構築力がなくては難しいでしょう。
新規M&A案件を獲得するための営業力
M&A仲介会社は電話や訪問といった営業スタイルがメインとなります。電話営業は対面よりも心理的負荷が少ないため、断られることが多いでしょう。強い精神力が必要不可欠となってくるため、根気強く営業できる力があると向いています。
前職で法人向けの営業経験があれば、積極的にアピールしましょう。具体的な実績と合わせて説明できれば、採用担当者からは「営業力がある」と思ってもらえます。
エグゼキューションを担うための会計・財務の専門知識
M&Aアドバイサリー会社や投資銀行では営業力も大切ですが、会計や財務の専門知識も重視します。
M&Aアドバイザリー会社や投資銀行の顧客は、事業承継の知識が少ない経営者やM&Aの経験がない方なので、サポートできるほどの専門知識が必要です。そのため前職で金融関連の業界で働いていると、業務にすぐ馴染めます。
会計や財務に関する実務経験を最低でも3年以上積んでおくと、有利に転職活動を進められるでしょう。
マルチタスクをこなせる能力
M&Aのプロジェクトは企業選定や企業調査・資料作成など業務範囲が広く、営業や案件の多い時期はマルチタスクになりやすいでしょう。
まずは全体で60点以上を取るイメージで仕事に取りかかるのがおすすめです。徐々に仕事の精度や量を増やせると活躍できる人材になれるでしょう。
またマルチタスクになりやすいので、タスク管理の方法を学んでおくのがおすすめです。
ツールやアプリを使用して業務管理力を転職前から身につけておくことで、マルチタスクに対応できます。
未経験でM&A業界への転職を成功させる方法
未経験でM&A業界への転職を成功させる方法は以下のとおりです。
未経験からM&A業界にチャレンジする際のヒントがわかるので、ぜひ参考にしてください。
能力や資格などで即戦力人材であることをアピールする
財務や会計に関する資格を手にしていれば、M&A業界への転職の際によいアピール材料になるでしょう。
具体的な資格は以下のとおりです。
- 事業承継・M&Aエキスパート認定資格
- M&Aスペシャリスト
- JMAA認定M&Aアドバイザー
- 事業承継士
- 中小企業診断士
- 日商簿記(1級か2級)
- 税理士
- 会計士
M&A業界の応募要件のなかに入っていることもあるので、転職を希望している方は資格取得を進めておくのがおすすめです。
M&A業界への転職に有利になる資格の取得を目指すならアガルートの利用がおすすめです。
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経営に必要な数値に関する知識をつける
M&A業界は法人を顧客とするため、競合他社の動向や会社の経営状況などを数値的に判断する能力が必要です。
そのためにも経営に活かせる知識をつけておくのがおすすめです。具体的には以下の方法があります。
- 会計や税務の専門書を読む
- 資格を取得する
- MBAのスクールに通う
また企業のIR情報に目を通しておくと企業の経営情報が手に入れられます。IR情報とは企業が投資家向けに掲載している財務状況が見られる資料です。
企業の資産や負債などがわかる損益決算書や貸借対照表などを読んでおくと、企業状況が知れるので、経営者と対等に会話ができます。
M&A業界の転職に強い転職エージェントを活用する
外資系や金融業界に特化した転職エージェントであれば、業界に詳しいコンサルタントが相談に乗ってくれます。具体的な面接対策もしてくれるので、未経験からM&A業界に挑戦する方にはおすすめです。
また業界に特化した転職エージェントは非公開求人も多く保有しています。非公開求人は人気企業が多いため、高待遇な場合があります。転職エージェントに登録しないと閲覧できないので、M&A業界に転職を希望している方は利用してみてください。
未経験でM&A業界に転職したい人におすすめの転職エージェント
未経験からM&A業界に転職したい方におすすめの転職エージェントは以下のとおりです。
M&A業界だけではなくハイクラスの優良求人があるので、他業界にも関心がある方にはおすすめです。
豊富な求人数が魅力のスカウトサービス『ビズリーチ』
名前 | ビズリーチ |
料金 | 無料 |
求人数 | 公開求人:137,258件 非公開求人:- (2024年10月7日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対象年代 | 20代~60代 |
対応エリア | 全国 |
オンライン面談 | 可 |
得意分野 | スカウトによるキャリアアップ |
公式HP | https://www.bizreach.jp/ |
詳細を見る
運営会社名 | 株式会社ビズリーチ |
拠点 | 東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー12F |
書類添削の有無 | ヘッドハンターによる |
面接対策の有無 | ヘッドハンターによる |
スカウト機能の有無 | あり |
連絡手段 | メール、電話 |
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- 求人数の多さ
- 5
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- 取り扱い
業種数 - 5
- 取り扱い
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- 5
- 利用者満足度
-
- 4
- サポート
対応
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- 利用実績
- 5
- 年収1,000万円以上の求人を多く保有している
- 優秀なヘッドハンターがいる
- 直接スカウトがくるので効率的な転職活動ができる
ビズリーチは年収1,000万円以上の求人を多く保有しています。M&A業界に限らず有名企業の管理職や役員クラスの求人が中心です。そのためビズリーチの利用には審査があり誰でも利用できるわけではありませんが、年収アップを目指したい方にはおすすめです。
またビズリーチはスカウト型の転職エージェントなので、待っているだけで優良求人がヘッドハンターから届きます。仕事をしながらでも効率的に転職活動を進められるのは、ビズリーチを利用するメリットです。
引用:みん評
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M&A業界特化の転職エージェント『NewMA』
名前 | NewMA |
料金 | 無料 |
求人数 | 公開求人:- 非公開求人:- (2024年4月9日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対象年代 | 20代~60代 |
対応エリア | 全国 |
オンライン面談 | 可 |
得意分野 | M&A業界へのハイクラス転職支援 |
公式HP | https://newma.co.jp/ |
詳細を見る
運営会社名 | NewMA株式会社 |
拠点 | 大阪府大阪市北区中之島3-6-32ダイビル本館16階 |
書類添削の有無 | あり |
面接対策の有無 | あり |
スカウト機能の有無 | あり |
連絡手段 | メール、電話 |
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- 求人数の多さ
- 4
-
- 取り扱い
業種数 - 3
- 取り扱い
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- 5
- 利用者満足度
-
- 5
- サポート
対応
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- 利用実績
- 5
- M&Aの業界・業務内容について熟知している
- 書類・面接対策はM&A業界経験者が対応する
- 内定後・入社後もフォローしてくれる
NewMAはM&A特化のハイクラス転職支援をするエージェントです。NewMAは、登録者のM&A業界への適性を見極めたうえで、業界の魅力や大変さを伝授します。
NewMAを利用する最大のメリットは、M&A業界経験者から書類・面接対策を受けられることでしょう。M&A業界経験者だからこそ、業界で求められるスキルや強みを熟知しています。ゆえに、登録者はそれらを生かした形で書類作成・面接に臨めるはずです。
NewMAは、各企業の特徴を詳細まで把握しているため、入社後にギャップが生まれにくいといいます。M&A業界に絞って転職を検討している人ほど、業界のリアルを知るNewMAをおすすめします。
引用:コエテコキャリア
\M&A特化型!業界経験者が担当/
外資系求人が豊富な転職エージェント『JACリクルートメント』
名前 | JACリクルートメント |
料金 | 無料 |
求人数 | 公開求人:- 非公開求人:- (2024年10月23日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対象年代 | 20~60代 |
対応エリア | 全国 |
オンライン面談 | 可 |
得意分野・業界 | 管理職クラス、外資系企業、海外進出企業など |
公式HP | https://www.jac-recruitment.jp/ |
詳細を見る
運営会社名 | 株式会社 ジェイエイシーリクルートメント |
拠点 | 東京都千代田区神田神保町1-105番地 神保町三井ビルディング14F |
書類添削の有無 | あり |
面接対策の有無 | あり |
スカウト機能の有無 | あり |
連絡手段 | メール、電話 |
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- 求人数の多さ
- 4
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- 取り扱い
業種数 - 4
- 取り扱い
-
- 5
- 利用者満足度
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- 4
- サポート
対応
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- 利用実績
- 5
- 外資系や大手企業の求人が多数
- 業界に詳しいエージェントがつく
- 誰でも利用できる
JACリクルートメントは海外に11カ国の拠点を持っているため、外資系や海外のM&A業界求人を保有しているのが特徴です。募集されているポストも管理職や経営幹部などのハイクラス求人がほとんどです。
またJACリクルートメントは、業界に詳しいキャリアアドバイザーが求職者の転職をサポートします。転職市況や社内の雰囲気を詳しく教えてくれます。未経験から転職する方でも安心して利用できるでしょう。
JACリクルートメントは登録拒否されません。そのためハイクラス転職エージェントの利用を諦めていた方や、断られた方にもハイクラス求人に応募できるチャンスがあります。
引用:みん評
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未経験者がM&A業界へ転職する際の注意点
未経験者がM&A業界に転職する際の注意点を紹介します。
事前に防げる注意点は抑えたうえで、転職活動をしていきましょう。
M&A仲介会社のアドバイザーには地道な営業活動が任される
M&A仲介会社はM&Aを検討している企業に営業する機会が多くなります。長期にわたりヒアリングをしたり戦略立案を提案したりと地道な営業力が求められます。
一方M&Aアドバイサリー会社や投資銀行では、M&Aのプロジェクトの管理を担当するエグゼキューション業務を任されるのが特徴です。他には売り手と買い手のマッチング業務やM&A先の従業員のマネジメントを担うケースもあります。
高年収であるがハードワークである
東洋経済オンラインによると、M&A企業の「M&Aキャピタルパートナーズ」の平均年収は2,269万円となっています。M&Aに関連する企業は日本で最も年収の高い業界です。
ただしM&A業界はハードワークになりがちです。なぜならプロジェクトが数か月で変化するうえに業務量が多いからです。多忙な時期は残業が月80時間ほどになるのも珍しくありません。
一般的な企業では月40時間程度の残業も多いと言われているので、M&A業界はかなり忙しいでしょう。
M&A業界への転職希望者からよくある質問
M&A業界への転職希望者からよくあるいくつかの質問を紹介します。
M&A業界への転職に成功した人の出身分野は?
M&A業界への転職に成功した方の出身分野は、主に金融業界です。しかし近年では
金融業界だけでは採用ニーズが満たされず、キーエンスやリクルートといった営業力のある人材が採用されている傾向にあります。
現職で営業経験があれば、M&A業界へ転職できる可能性があるでしょう。
M&A業界への転職に学歴は求められる?
M&A業界への転職は学歴が求められているのは事実です。しかし近年では仕事における協調性やコミュニケーション能力の持つ人材が求められています。
学歴のある方は多くの知識を持っていますが、かえって思考の妨げになってしまう場合があります。そのため転職後に苦労してしまう方も少なくありません。
学歴も大切ですが、人間性も磨いておくといいでしょう。
M&A業界の離職率は?
令和3年雇用動向調査結果の概況では金融業界の退職率は9.3%となっています。離職率では宿泊業・飲食サービス業が25.6%、生活関連サービス業・娯楽業が22.3%なので他業界と比べると、M&A業界の離職率は低いです。
またM&A業界の平均勤続年数は3〜5年と言われています。M&A業界で経験を積み、キャリアアップするために数年で次の転職先を探す傾向にあります。
未経験からM&A業界に転職したいなら転職エージェントを活用
未経験からM&A業界に転職を検討している方は、ビズリーチがおすすめです。
ビズリーチは、ハイクラス向けの転職エージェントです。年収1,000万円以上の求人を多く保有しているので、M&A業界だけでなく外資系企業や日本の大手企業などのハイクラス求人への転職も可能です。
今よりも年収を上げる転職活動をしたい方は、ぜひビズリーチの公式サイトを確認してみてください。
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