筆者は豆腐メンタルの自覚がありですが、それゆえ長く同じ仕事を続けられませんでした。
営業職、役所の窓口、家庭教師、塾講師、ライター、ウェブ制作など、複数の仕事経験から得たリアルなエピソードや情報のため、豆腐メンタルのあなたには少々刺激が強いかもしれません。
でも筆者の経験が少しでも役に立てばという気持ちで書きましたので、ぜひ最後まで読んでください。
1.豆腐メンタルが避けたほうが良い仕事
結論からいうと、豆腐メンタルだから避けたほうが良いとかおすすめといった仕事はありません。
経験上、豆腐メンタルにとって大切なのは、業界や職種より人間関係です。
とはいえ、どんなに人間関係に恵まれても特性上、豆腐メンタルにとって特にハードルが高い仕事は存在します。
筆者の経験から豆腐メンタルが避けたほうが良いと思った仕事を紹介します。
営業職
豆腐メンタルのあなたなら予測はついたかもしれませんが営業職はやはり辛いです。営業成績のプレッシャーは計り知れません。
「ルート営業だからストレスは少ない」「ノルマはないから大丈夫」といった触れ込みで人材募集をかけている求人票を見ますが、現実はそんなに甘くないです。
筆者も実際「ルート営業で決まった得意先を訪問する仕事」と聞いて入社しましたが、必ず毎月前年実績を上回る大きな目標が課せられていました。
ルート営業で同じだけ売っていては当然前年実績を上回ること、つまり営業目標は達成できません。
必然的に新規開拓を迫られ、飛び込み営業を重ねる日々となりました。
受付(窓口)担当
老若男女、さまざまな人と関わることの多い受付や窓口といった仕事も豆腐メンタルにはおすすめできません。
業界にもよりますが、お客様意識が高い人を相手にする受付担当だと非常にストレスが溜まります。
筆者は有期雇用の非常勤として役所の窓口業務をしたことがありますが、対応する相手は本当に千差万別です。
9割くらいの方はいい人か普通なのですが、残りの1割のクセが強く、初めから難癖をつけるつもりで来ている人も少なくありませんでした。
こちらに落ち度があるというより、日頃のうっ憤を晴らすために文句をいえない立場の人間にその矛先を向ける、そんなイメージです。
下請けポジションの仕事
入社前に見えづらいのが下請けポジションという仕事です。
下請けポジションとは、クライアントにいわれた通りの成果物をつくりあげることに終始する仕事といえます。筆者が経験したライターやウェブ制作は一見華やかに感じるかもしれませんが、下請けポジションに陥りやすい仕事です。
同じ職種でもお客様に助言したり、提案できるコンサルタントのような立場をとっている仕事は、こちら主導で仕事を進められます。したがって、豆腐メンタルでもストレスが少なく、むしろ豆腐メンタルの強みを発揮して仕事ができます。
2.豆腐メンタルが抱える5つの意外な特徴
豆腐メンタルの特徴は裏返すと強みにもなります。
豆腐メンタルだからこそできる成功のヒントにもなるので、ぜひ活かしてください。
思慮深い
豆腐メンタルは他の人にとって取るに足らないことを気にしがちです。
資料に不足はないだろうか、お客様に失礼な態度ではなかっただろうかなど、一つ一つのことが気になって仕方がありません。
しかし、それは思慮深いともいえ、見る人によっては「細かいことにも気づける人」「よく考えて行動できる人」と評価されます。
人の気持ちを推し量る能力が高い
豆腐メンタルはとにかく人の顔色を伺ってしまいます。
ちょっとしたことで「怒らせたかも」「不快にさせてしまった」と相手の気持ちを考えてしまいがちです。
裏を返せば思慮深く、人の気持ちをよく考えられるということです。ネガティブに解釈しがちなところは改良の余地ありですが、まずは豆腐メンタルのあなたは人を思いやれる人間であることを自覚してください。
謙虚すぎる
何かと「自分はダメだ」と思ってしまったり、褒められても「お世辞ではないか」と感じてしまったり、なかなか自分を褒められない豆腐メンタルですが、いわば謙虚すぎるともいえます。
謙虚さは評価に値することですし、人によっては向上心の高い人と感じてくれるでしょう。
褒められたときに素直に受け止めて感謝の気持ちを表せば、きっとさらに評価が上がるはずです。
記憶力が良すぎる
豆腐メンタルは過去のネガティブな出来事を色濃く覚えがちです。
似たような状況に陥ると過去の失敗や苦難がフラッシュバックして、手が止まってしまいます。
ある意味記憶力が良すぎるからこそ起こることであり、その力の一部でも仕事の内容やお客様のことを記憶するように転換すると、仕事に役立つ可能性があるのです。
筆者は新規開拓営業中、会話の中でお客様が何気なく発した好物を覚えていて、お土産にプレゼントしたら「よく覚えていたね!」と喜ばれて、契約がスムーズに進んだことがあります。
完璧主義
ここまで豆腐メンタルの特徴を述べて気づいたかもしれませんが、豆腐メンタルは完璧主義です。
もともと能力が高く、目指すところも高い完璧主義だからこそ、未熟さを強く自覚しすぎて行動の足かせとなり、自信を喪失しやすくなっているのです。
完璧主義の是非はさておき、常に高みを目指す姿勢は必ず伝わります。ただ行動で示さなければ伝わりません。
良くも悪くも他人はあなたの失敗にそれほど興味はないので、小さくても良いから行動してみてください。
3.豆腐メンタルのための仕事の対処法
最後に毎日の仕事の場で使える、豆腐メンタルの対処を紹介します。
筆者も10年以上豆腐メンタルと付き合いながら仕事をしてきましたが、これをすれば一発で豆腐メンタル克服!みたいな特効薬はありません。
とても地味な対処法ですが、地味だからこそ確実にコツコツと積み上げられる安定感もあります。試してみてください。
考え方を前向きに転換するクセをつける
「前向きに考えて」とよく聞くフレーズですが、それが難しいと思ったことはありませんか?
実はやり方はとてもシンプルで、ネガティブに考えてしまったことを反対の言葉や状況に転換するだけです。
- あの人を怒らせてしまったかもしれない
→あの人の(呆れられることも含めて)笑わせてしまったかもしれない - プレゼンを失敗するかもしれない
→プレゼンで存在を認識してもらえるかもしれない - また注意されるのではないか
→また変なを聞けるのではないか
最初はうまくできないかもしれませんが、言葉遊びと思って転換するクセをつけてください。
自分を褒める&小さな成功体験を積み重ねる
豆腐メンタルは完璧主義ゆえ、自分を褒めるのが苦手です。
人に褒められたら素直に受け止め、誰からも褒められないようなことでも自分で「さすが自分!」と褒めてあげてください。
できれば声に出す、紙に書くなど自分の良さを強く意識できる方法をとってください。どんな小さなことでも構いません。
「今日は怒られなかった」「忘れ物しなかった」「時間ぴったりに着いた」など当たり前と思われることも褒めてOKです。
職場を変える
日々の努力に加えてさらに豆腐メンタルを克服したい場合、また努力しても今の仕事では克服が難しい場合は職場を変えることも視野に入れてください。
冒頭でも書きましたが、豆腐メンタルにとって重要なのは業界や職種より人間関係です。豆腐メンタルが潰されるか、活かされるかの多くは人間関係によって決まります。
まずはあなた自身の努力が必要ですが、それでダメならあなたの良さを活かせる仕事や職場に変わったほうが良いです。
筆者自身も職を転々とし、現在ようやく自身の豆腐メンタルが活かせる仕事をしています。ここまで時間はかかりましたが、色々試して良かったと思っています。
職を探す方法としては知人の紹介、直接営業、ハローワークなどがありますが、転職エージェントを断然おすすめします。
なぜなら、転職エージェントが就職希望先との間に入って情報収集や交渉をしてくれるという、豆腐メンタルにとってぴったりのサービスだからです。