面接で使える心理学テクニックを紹介します。ビジネスシーンでも使えるのでぜひ覚えておきましょう。
初頭効果
初頭効果とは、人や物事に対して最初に示された情報が、最も強く記憶に残りやすいとされる心理効果です。みなさんも、「第一印象は数秒で決まる」「人は見た目が9割」などの言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
実際にさまざまな心理学者が実験を行っており、第一印象が非常に重要であることを結論づけています。
面接の場で初頭効果をうまく活用するためには、面接官と出会って数秒間の、挨拶や振る舞いを重要視すべきです。
声が小さかったり、目線が合わなかったりすると第一印象が悪くなり、後半でどれほど立派な自己PRを披露しても、挽回が難しくなります。
両面提示
両面提示とは、相手を説得するときにメリットだけでなくデメリットも提示するという心理テクニックです。あえて悪い部分も伝えることで、情報の透明性や信頼性を高める効果があります。
面接では、誰しも良い面を一生懸命にアピールし、悪い面は隠そうとするものです。面接官もそれを分かったうえで、なるべく学生の本質を見抜こうと考えます。
そのため、長所だけでなく短所も正直に伝えることで、素直さや向上心がアピールできます。
ストーリーテリング
ストーリーテリングとは、ただ事実を並べて話すのではなく、体験談やエピソードのように物語性を持たせて話すことで、相手にイメージしてもらいやすくするテクニックです。
例えば、テレビショッピングではよく「愛用者の声」や「実際に使用しているシーン」などが紹介されます。
これにより、ただ「美味しい」や「便利」といった商品の特長を紹介するよりも、購入後のイメージが湧きやすく、購入に繋がりやすくなるのです。
面接においても、単に「私は努力家だ」と言うよりも、「毎日何時間練習した」「こんな苦労があった」とエピソードを語った方が、面接官が話題に対してのイメージがしやすく印象にも残りやすくなります。
アクティブリスニング
アクティブリスニングとは、相手の話をよく聞いて、真意を汲み取りながらより深い話を引き出すためのテクニックです。具体的には、次のようなポイントがあります。
- 前のめりの姿勢で、相手の目を見て聞くことで、興味があることを示す
- 「楽しい」「悲しい」など相手の感情に寄り添った表情を作る
- 適切な相づちを打ちながら聞く(はい、そうですね、つまり〇〇ということですね、など)
- 相手の言葉をオウム返しする(私は北海道出身です→へぇ、北海道出身なんですね)
これらを実践することで、相手の意図を正しく理解できるとともに、相手が話しやすい空気も作れます。
非言語一致の原則
非言語一致とは、文字通り言語ではないコミュニケーションでの一体感を意味します。例えば、表情や姿勢、身振り手振りなどをさりげなく相手に合わせると、印象が良くなるというものです。
面接では、面接官がある程度くだけた雰囲気で会話しようとしているのに、就活生が堅すぎるということがよくあります。
就活生は、良かれと思って真面目な態度で臨んでいるのですが、面接官はもっとフランクなやりとりで、素の部分を知りたいと思っていることもあるのです。
面接官の姿勢や表情をよく観察して、自分が話すペースや身振り手振りも調節してみましょう。
面接では、自分の評価を気にしがちです。しかし、防衛的にならずオープンな姿勢で挑むこと、企業のことをもっと知りたいという気持ちが大切です。その企業が好きなら、アクティブリスニングも非言語の一致も自然とできるはずです。好きかわからなくても、アクティブリスニングをすることで、その企業との相性がわかります。