中小企業と大企業それぞれのメリットデメリットは何?中小企業に入社を考えている私に教えて欲しい!
こんなお悩みを解決します。
結論から言うと、中小企業から大手企業への転職は可能です。
中小企業には「出世競争に勝ちやすい」「多様な経験が積める」等のメリットがありますが、一方で「仕事のスケールが小さい」「給与水準が低い」等のデメリットもあります。
私自身が、お世辞にも規模が大きいとは言えない中小企業から大企業に転職しております。
私自身の体験談を元に、大企業に転職して感じたメリット・デメリットについて解説していきます。難易度や注意点についても紹介します。
それでは、早速いきましょう!
中小企業から大手企業への転職の難易度は?それほど高くない理由について
中小企業から大手企業への転職はそれほど難しくありません。
なぜ難しくないのか、その理由は3つあります。
実際に転職を成功し、大手企業の採用現場に立つ私が1つずつ解説していきます。
①学歴フィルターがほぼない
大手企業の中途採用の現場では新卒の時に痛い目を見た学歴フィルターがほぼありません。
実際に採用の現場に立つようになって驚いたのが、大手企業でも採用要件に合致していれば高卒で採用していることです。
新卒と違って、中途で一番大事なのは「採用要件の合致度合い」です。
学歴などの履歴書で判断するのではなく、職務経歴書を見て判断しています。
私もまずは職務経歴書から拝見します。
大手企業と言えば人気があるため、新卒の就職活動では応募が殺到します。
殺到した応募書類を限られた時間の中で選抜するには、学歴のようにフィルターをかけて絞り込んでいくのがどうしても効率的になります。
大手企業の学歴フィルターで弾かれて中小企業に入った方でも、採用要件さえ合えば大手企業の内定を掴み取ることができます。
ちなみにほぼないと言っているのは、たまに中途採用でも学歴フィルターを行っている企業があるからです。でも、正直時代遅れなのでそう言った企業にはむしろ入らない方が良いと考えています。
②何度でもチャレンジできる
新卒では一度お祈りメールを貰うとそこで就職活動は終了でした。
ただし、中途採用では同じ会社・同じポジションへの応募を何度でも行うことができます。
おおよそ前回の応募から1年以上経過すれば再応募可能な企業が多いです。
再応募可能なのは、結局は採用要件に合う状態になれば内定可能性があるためです。
大手企業の数もそれなりにありますし、諦めずにチャレンジし続ければその内転職できる可能性はグッと上がります。
③いつでもチャレンジできる
新卒の時には応募時期が決まっていました。
でも、中途採用はいつでもチャレンジできます。
もちろん募集がかかっている時じゃないと応募はできません。
ただし、自分の準備がしっかり整っているタイミングで応募したい企業を選んでいつでもチャレンジできるのは内定を貰える確率を高めます。
中小企業に入社した際のメリット
中小企業に入社した際のメリットは2つあります。
①出世競争に勝ちやすい
優秀な人の割合が少ないので、頑張れば出世頭になりやすい環境ではあると思います。
当然、本人の努力があってこその話です。
②多様な経験が積める
大企業ほど組織が機能分割されていないので、1人で多様な仕事を任され、仕事の範囲が広くなります。
③スピード感を持った仕事ができる
大企業だと、何かをやる際にとても多くの部署に回って承認を貰わないと仕事が進まないことがあります。
中小企業では、役職者も含めてワンフロアに固まっており、説明周りもスムーズにできることが多かったです。
中小企業に入社した場合のデメリット
中小企業に入社した場合のデメリットは以下の通りです。
①仕事のスケールが小さい
大企業に比べると、取り扱う金額規模だったりプロジェクト規模が小さいです。
基本的に仕事の規模は難易度に比例し、難易度に比例してスキルも向上していきます。
そのため、スキルや経験の伸びとしては大企業よりは弱いと言えます。
②人間関係が1人でも悪い人がいると逃げられない
中小企業は結構狭いコミュニティの中で生活し、ワンフロアで仕事をしている場合もあります。
そんな中で仲の悪い人ができてしまうと、ずっと気まずく仕事をする形になります。
大企業だと部署移動で逃げられる場合もありますが、中小企業だと部署移動したところでフロアが一緒だとあまり意味をなしませんよね。
私もこの人間関係で失敗したことがあり、非常に気まずい思いをしました。
③福利厚生等の手当が弱い
大企業に比べると、福利厚生だったり企業型拠出年金などの仕組みはどうしても劣ります。
また、少人数で仕事を回していることもあるため、長期休暇を取って休みを取りづらいといった側面もあります。
大企業に入社した場合のメリット
大企業に入社した場合のメリットは6つあります。
①周りに優秀な方が多く刺激になる
周りに非常に優秀な方が多く、見習うべき点もあって、自身の成長にも役立つし、刺激的な毎日を過ごせます。
お互い切磋琢磨して成果を出していく環境にいると言うことは、ビジネスマンのキャリアにとって有意義な位置付けになることは間違いないかと思います。
②変な同僚が少なく仕事がしやすい
前職の中小企業では、論理的ではない人だったり、スキルが無いのにただ偉そうだったりした人がそれなりにいたのですが、大企業になるとゼロでは無いものの、そういった人の割合はかなり低くなっています。
また、存在したとしても要職についているケースはほぼ無く、そう言った人との調整の仕事も少なく、自分が取り組むべき仕事の本質に向き合う事ができます。
③給与水準が高い
同じような仕事の内容でも、やはり貰える給料は結構違いました。
自分自身努力した部分はあるのですが、仕事の内容自体は大きく変わってないので、ベース賃金の考え方が違うんだろうなと思います。
④福利厚生が手厚い
こちらも大企業の方が色々しっかり準備されています。
企業型確定拠出年金だったり、保養所だったり、提携している企業のサービスを受ける際にお得な割引制度があったりと、他にも入って初めてわかる驚きの制度が沢山ありました。
⑤教育・研修制度が整っている
会社が社内教育専門の企業と提携して、その会社にあったビジネススキル研修や専門領域研修が用意されています。
専門領域研修では、資格取得支援等社員が選択したスキル向上に対するフォローもしっかりと考えられており、ビジネススキル研修も含めて一通り受けると、基礎力が一通り身に付きます。
⑥他の大手企業担当者との関係性構築ができる
仕事をする中で、大企業や時には官公庁などの他社の優秀な方の仕事の仕方や価値観に触れることもできます。
また、何より一緒にお仕事する中で、そう言った方々とネットワーキングができるのは、自分自身の仕事がスケールした時にも非常に役立ちます。
更に視点を変えると、良好な関係性を構築できていた時には、新たな転職先としてその大企業の知り合いを通じてリファラル採用として使えたり、独立した際の取引先とし顧客となりうる可能性があります。
大企業に入社した場合のデメリット
①優秀な方が多すぎて、自分自身が思ったより評価されない
中小企業から大企業に転職したい際に、中小企業では割とやれていたような方が、大手企業だと普通のレベルとなり、自身が入社前に思い描いていた成果や評価にならずにGapに苦しまれる方もいます。
中には最初から高い評価を受けるようなスーパーマンもいますが、最初はそう言うものだと割り切って、短期的ではなく中長期的な視点で業務に従事する必要があります。
②仕事の役割・機能が縦割りになっている
大企業だと動かすお金や組織が大きく、それぞれの機能に求められるマネジメントレベルも高まる傾向にあるため、機能ごとに独立した運営をしている事が多いです。
そのため、同じ会社と言えど組織ごとに微妙に仕事のお作法やカルチャーが違っていたり、仕事の価値観も違っているため、最初のコミュニケーションに苦労することがあります。
大企業でもたまに凄くフラットな会社もありますが、ケースとしてはレアになるかと思います。
③スピード感が遅い
会社が大きい事に比例して、組織の階層も深くなりがちです。
そのため、何か意思決定をしようにも、上司の上司の更にその上の上司の承認を得て、その後、更に色んな組織の会議で説明をしてようやく正式承認となります。
何か新しいことをやろうにも、小さい組織だとコンパクトに確認できるのが、大きい組織だと色んな人に背景含めて何度も同じような説明を時間を掛けて説明をする必要があるので、ここは一つのデメリットかなと思います。
④出世・昇進レースが厳しい
より大きな権限や裁量を与えられて仕事をしていく上では、より上位の立場になって実現していくのがスタンダードなやり方かと思います。
ただし、多くの優秀な人で構成されている大企業の中では、限られた役職・要職の取り合いのレベルは極めて高く、中小企業で管理職だった人が、大企業では一般社員のままで長年過ごしてしまうという事があります。
大企業に転職した後にどんどん上を目指したいと思っている人は、中小企業とは競争のレベルが違う事があると言うのは理解しておいた方がいいかと思います。
私はそんなに役職に対する拘りは無かったのですが、拘りがあったり、前職で管理職だった人が苦しんでるのを見て、厳しい世界だなと痛感しました。
中小企業から大手企業への転職を目指す際の注意事項
中小企業から大手企業を目指す際の注意事項は3点あります。
1つずつ解説していきます。
①大手の転職エージェントを利用する
大手企業への転職は、必ず大手の転職エージェントを利用してください。
大手の転職エージェントの方が大手の求人を数多く取り扱っているためです。
前提として転職エージェントの仕組みを理解しておく必要があるのですが、転職エージェントは採用された人の提示年収の20~40%を報酬として受け取ります。
仮に年収600万円で採用が出た場合報酬支払い比率40%だとすると、採用した企業は240万円支払う必要があります。
この報酬支払い比率は大手転職エージェントほど割高な傾向にあります。
この割高な報酬がきちんと支払えるのは、大手企業や経営状態のよい優良企業くらいですよね。
「大手転職エージェントの求人」 = 「大手企業 or 優良企業の求人」と言うことになります。
そのため、大手転職エージェントを必ず利用しておく必要があります。
大手企業を目指すなら、中途半端な転職エージェントの利用はやめておきましょう。
おすすめ転職エージェント | 概要 | おすすめ度 |
---|---|---|
ワークポート | 求人数は8万件と業界最多クラス。未経験求人に強く転職決定人数業界No.1の実績あり。 | ★5.0 |
リクルートエージェント | 求人数は業界ダントツの30万件。業界最大手のリクルートが運営。 | ★4.8 |
基本的には転職エージェントは複数利用が原則なので、両方登録しておいて提案された求人をそれぞれ見ながら転職活動することをおすすめします。
リクルートエージェントに憧れの会社の求人がなくてワークポートには憧れの会社の求人があると言うことも十分起こり得ます。
転職という人生の一大チャレンジなので、多少の登録の面倒さは許容して複数の転職エージェントを利用しておくのをおすすめします。
どちらか1つだけ選べと言われたら、転職決定人数No. 1のワークポートを使ったほうが転職成功確率はグッと上がるでしょう。
なお、転職スカウトを使う方法もあるのですが、初めての転職の方には転職スカウトはおすすめしません。
②魅力的な人材になる
2つ目はとても当たり前なのですが、大手企業の採用要件に合致するような魅力的な人材になる必要があります。
「大手企業が見る魅力的な要件ってなんだろう?」
ここをもう少し具体的に説明していきます。
自分の仕事の価値観が固まっている
大手企業の仕事は、抽象度が高く関係者も多いです。
自分の考えていること、つまり価値観をしっかり固めて周りを巻き込んだ実績を出しておく必要があります。
例えば、あなたがユーザーに何かしらの最高の体験を提供する事を価値観としておいておいたとしましょう。
その場合、ユーザ体験に関する実際に自身が課題に感じた事から自社内で提案を行い、具体的な施策に落とし込み、ユーザー体験の提供・改善まで行った実績を積んでおく必要があります。
行動に移して実績を積む必要があるのは、面接対策として価値観を考えて、職務経歴書を嘘とは言わないまでも、取り繕った形では、深堀された際に回答ができず、結局不採用になってしまう為です。
過去の仕事の体験から「こういう仕事が楽しかった」「やりがいがあった」という棚卸しを行い、価値観を設定し、それに基づいて業務を遂行した経験をしっかり積んでおく必要があります。
志望動機が明確
志望動機が曖昧なまま大企業を目指すと面接で必ず落とされます。
「安定した大企業で仕事をしたい」というのはリアルな志望動機でしょう。
ただ、それって採用する側からすると以下の判断となってしまいます。
「安定していればどこでもいいってことだから、うちじゃなくてもいいね。不採用」
大企業は志望理由をとことん深堀して、候補者が本当にうちで働きたいのかと論理的思考能力なども確認しています。
<志望動機例>
御社のサービスを普段使っていて、いつも助けられた。私はそういったサービスの改善がとても得意で〇〇という実績がある。御社に貢献できると考えているし、私も御社のようなボトムアップカルチャーの会社で裁量を持った仕事をして成長したい。
また、志望動機自体の明確化には自身のアピールも含められます。
・御社のサービスをよく知っている&使っているアピール
・自分がその会社で活躍できるよというアピール
・御社への貢献を意識しているというアピール
・サービスや業務だけではなく、会社自体のカルチャーも好きというアピール
・御社のカルチャーだと自分の成長にもつながるというアピール
この辺りの言語化は転職エージェントの得意領域。
大手企業の様々な企業情報や過去の候補者の中で内定が出た人の回答集なども共有してくれます。
中々自分一人で志望動機を精査していくのは難しいので、ぜひこの辺りは転職エージェントを頼りましょう。
自分のスキルを可視化・言語化する
普段から自分が何ができるのかを説明できるように意識しておきましょう。
採用面接の現場でも、「この人何ができるのかよくわからないな」という理由でお見送りになることがよくあります。
自分の業務を具体的に説明できないということは、業務をきちんと理解していないという事です。
具体的に何ができるのか?は必ず言語化できるように日々の業務でも意識しておくようにしましょう。
また、スキルの可視化という意味では資格を取得しておくのも手段としては有効ですので、業務に関連する資格の取得をおすすめします。
自社で高い評価(表彰など)を受けている
自社で高い評価を受けている候補者は魅力的です。
表彰自体は狙って取れるものではないですが、高い評価を受けることはある程度頑張ればできるはずです。
・同期の中で一番早くリーダーに抜擢された
・査定が毎回プラス評価だった
・若くして出世した・役職がついた
高い評価を受けていなくても採用要件にバッチリ合っていれば大手企業への転職は可能です。
ただし、大企業を狙うライバルが多いのも事実なので、現職でできる限り頑張ってアピールポイントを作ることを意識しましょう。
業務においての自走経験
大手企業では、スケールが大きいため、与えられる裁量が中小企業よりも大きく設定されている事が多いです。
その為、その裁量に基づき、ある程度自走して業務が遂行できるかがポイントになります。
例えば、目標設定等の計画を自ら策定し、方法を上司と議論・合意し、多くの関係者と一緒にマネジメントしながら進めていく力等がそれに該当します。
言われたことしかできず、何をやるにしても指示がないと動けない人は、自走できない人と評価されるため、自身で業務をリードした経験をしっかり積んでおく必要があります。
コミュニケーション能力を高めておく
大手企業では、規模感の大きさから、機能ごとに組織が構成されていることが多いです。
中小企業だと1部署との調整で良かったものが、大手企業だと同じ業務でも調整部署が複数になります。
多くの部署のステークホルダーと良好な関係を築きながら、調整をうまく捌いた経験があると高い評価を得られます。
③求人情報は常にチェックしておく
あなたにあった求人情報はいつ発生するかわかりません。
そこでおすすめなのが、
たまに憧れの企業で求人が出てるのを見つけたりして、そのまま応募することもあります。
また、スカウトが実際に来ることもありますので、積極的に応募して転職活動ができない時にも大手企業から声がかかることがあります。
私も採用する側としてビズリーチで登録者にスカウトメールを打つことがよくあります。
<注意事項>
レジュメを適当に登録している人がいます。採用する企業側からするとマイナスでしかないので、レジュメくらいしっかり登録しておきましょう。
まとめ
中小企業から大企業への転職について、メリットデメリットをまとめてみました。
大企業に転職すると、給与面や福利厚生面でのメリットが大きいのがよく理解いただけると思います。
ネットや転職者の生の声を扱うサイト
ただし、デメリット面もありますので、何が自分の人生にとって良いのか、きちんと考えて転職するのをオススメします。
場合によっては、中小企業で高く評価されているのであれば、そちらで上を目指した方が、その人によってより良い人生になる可能性があります。
自分自身の市場価値を測ってから、転職活動するのもありだと思います。
転職は人生を左右するもの。慎重に且つ動く時はスピード感を持って動き、ライバルに差をつける転職活動にしましょう!
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