未経験エンジニアが増えすぎているって言われているけど理由はなんだろう?今から未経験エンジニアを目指すのは難しいのかな?誰か詳しい人に教えてほしい!
こんな疑問を解決します。
結論から言うと、エンジニア自体がそもそも不足しており、それを補うために未経験採用やプログラミングスクールを通じた転職により未経験エンジニアは増えています。
本記事では、なぜエンジニア自体がそもそも不足したのか、未経験者採用は今後も続くのかについて徹底解説していきます。
未経験エンジニアが増えすぎた3つの理由
未経験エンジニアが増えすぎたのは以下の3つの理由が考えられます。
根本はエンジニア自体が不足している状況からなのですが、エンジニア不足を補うためにプログラミングスクールが増えていったり未経験エンジニアを受け入れる企業が増えてきているのが理由と考えています。
①エンジニア自体が不足している
ITエンジニアはここ数年人材不足に悩まされており、その人材不足は2030年には数十万人に広がると予想されています。
なぜITエンジニアがここまで人材不足になったのかで言うと、いくつか要因があると考えています。
- AIなど新技術の活用
- 2025年の崖
- DXブーム
- 好景気によるIT投資活発化
まずは、新規事業開発や既存業務の改善などにAIが活用されるようになってきており、AIエンジニアやデータ分析を行うために必要なデータ基盤を扱うエンジニアに需要が集まったことです。
大企業などでAI関連やデータ関連組織が新設され、AIエンジニア採用やデータインフラ投資が活発になりました。
次に、2025年の崖と言われている問題です。
2025年の崖とは、20~30年前に構築された基幹システムが老朽化に伴って使えなくなってくるため、システム更改を行いつつ様々な技術的負債の解消を行なっていく必要があることを言っています。
システム更改に合わせて業務改善が周辺システムとの機能最適を行うとしている企業が多く、業務プロセスやビジネスプロセスの変更まで立ち戻って動かしているため、DXを推進していく流れにつながっていきます。
これがDXブームにつながり、DXに必要なIT投資が活発化してエンジニアが更に不足していくという流れにつながっています。
私も現場でここ10年の開発費などを見ていますが、軽く1.5倍ほどにはなっており、特にERP(SAP)周りの人材なんかSIERさんにお願いしていた平均単価が倍になっている状況です。
採用難易度もグッと上がり、現場の視点だとエンジニア不足を痛感しています。
②プログラミングスクールの増加
経済産業の人材不足レポートや教育訓練給付金対象のプログラミングスクールが拡がったことにより、未経験を育ててエンジニア転職させる、いわゆる「転職系のプログラミングスクール」が乱立することになります。
企業側も自社で研修カリキュラムを作って育成するよりも、プログラミングスクール経由で採用したほうがコストがかからない側面もあり、プログラミングスクール経由の転職者も増えていきました。
プログラミングスクールは開発会社の新人教育カリキュラムの延長でも成り立つものが多く、また、企業に採用してもらえると人材紹介料をもらえることがあります。
受講料&人材紹介料がもらえるとなると相当儲かるはずですし、この儲かると言う話を聞いた開発会社などがプログラミングスクール事業を軒並み開始し、どんどん裾野が広がっていった背景があります。
一方で、儲かるが故に質の悪い教育を施して受講料だけをもらうプログラミングスクールや、紹介料目的で無理に転職させてエンジニア以外のヘルプデスクっぽい仕事に従事したり、スキルレベルが合わずに採用した企業共々に悲しい思いをするケースもあります。
結果的に未経験エンジニアは増えすぎてしまい、未経験エンジニアの採用求人をめぐる激しい競争が発生していると考えています。
数が増えて競争が発生しサービスの質も改善しているので今は割とまともなプログラミングスクールが多いですが、スキルも身につかない・転職もろくにできないプログラミングスクールもまだ存在しているので、厚生労働省認定で教育訓練給付金が支給されるプログラミングスクールの利用を考えたほうが良いでしょう。
例えばインターネットアカデミー
なお、インターネットアカデミー
27万円となるとプログラミングスクール自体の相場よりもだいぶ安くなりますし、その料金でWeb開発だけではなくIoTやインフラまで学べるため、転職に必要なスキルを満遍なく学ぶことができます。
③未経験者採用の増加
自社で教育研修カリキュラムが充実しているかつ人材育成の余裕のある会社であれば、未経験を採用してエンジニア育成することができます。
地頭の良さ・フットワークの軽さ・論理的思考能力などポテンシャルが評価できるのであれば未経験でも採用し、エンジニアスキルを身につけていきます。
第二新卒OKなどの謳い文句でワークポートのような転職サイトに求人を出して、採用活動を行なっています。
エンジニアがいないとサービス拡大ができないため、未経験の人でも積極的に採用して早期立ち上げに注力して開発力を上げている会社もありました。
プログラミングスクールは教育訓練給付金を利用すれば費用対効果高くエンジニア転職できますが、タダではありません。
まずはワークポートのように未経験のエンジニア求人が多い転職サイトを利用して、転職活動を進めてみるのがオススメです。
未経験エンジニアが増えすぎて、転職は難しくなっているのか
人材業界大手のリクルートが公表しているIT業界の転職求人データです。
グラフからも以下コメントからも分かる通り、2023年現在でも未経験の求人は増えています。
未経験求人が多いと言うことは、その分未経験でのエンジニア転職は難しくなっていると言うことはないと考えられます。
未経験で応募できる求人が増えているため、異職種からエンジニアを志望する方は増えている。求職者側が企業を選ぶ、という構図ではあるが、未経験だからこそ、「なぜこの業界を目指したのか」「どんなエンジニアになりたいのか」という基本的なところが改めて問われており、選考においても大切なポイントになることが多い。今後のキャリアプランもしっかりと準備する必要がある。
リクルート 転職市場の展望
ただし、未経験エンジニア採用も各社で実施をしてきたからこそナレッジが溜まってきており、選考に関するノウハウが蓄積されてきたことにより、新卒の就職活動並みにしっかりと準備しないと、内定をもらうことは難しいでしょう。
弊社も時価総額上から○番目の企業ですが、第二新卒OK求人の倍率は100倍近いので、内定もらうだけでとても大変だと思います。
未経験エンジニアの転職で必要なこと
未経験エンジニアの転職で必要なことは5つあります。
未経験なので技術的な要素ではなく、今後エンジニアとして求められる素養に近いと考えてください。
基本的に面接でもこの素養の部分がありそうかについて深堀して確認していく流れとなります。
未経験エンジニアの採用倍率は高く、企業側が求めている人材と希望者のスペックはほとんどがミスマッチしている状態です。
そのミスマッチを解消するのが上記の5点です。
需要と供給のバランスは崩れていますので、きちんと準備して取り組めばまだまだ未経験からエンジニアに転職するチャンスはあります。
一つずつ解説していきます!
①エンジニア未経験OKの求人を探す
未経験エンジニアで転職を目指すのであれば、まずは未経験OKの求人を探しましょう。
試しに、未経験エンジニアの求人が豊富なワークポートに掲載してある求人を見てみましょう。
ザクっと検索しただけで679件も未経験OKの求人がありました。
求人の中には、上記のように未経験歓迎で380万円〜の求人がありました。
ワークポートなら、未経験エンジニアOKの求人も多いですし、無料でプログラミング講座を受講できるみんスクという仕組みがあります。
優良な求人はすぐになくなってしまうため、気になる人はワークポートの無料相談を利用しましょう。
- 有名企業の求人多数
- 転職決定人数業界No.1
- 無料ITスクール「みんスク」が利用できる
※業界最大級の求人8万件からあなたの仕事が見つかる
②資格取得を行う
未経験エンジニアの転職で必要なことはIT系の資格取得を行うことです。
「未経験でもやる気があります!」と言う人はたくさんいます。
その中から他の応募者と差をつけたいのであれば、目にみえる資格を取得しておくと言うのはとても有効です。
私も未経験時代にCCNAという資格を取得して、そのスタンスが気に入られて未経験でいきなり1部上場企業のITエンジニアに採用されました。
絶対に必要かと言われるとそうではないですが、スムーズに転職活動を進めたいのであればIT系の資格を取得しておくのがおすすめ。
IT系の資格は、問題集と参考書を購入して受験すれば、そこそこの確率で合格できる暗記系のものが多いです。
最初は意味不明な言葉が多くて心が折れそうになるのですが、とにかく問題集をやりまくって全ての問題と答えを丸暗記すれば合格できます。
それが本質的にどれくらい意味があるかと問われると、実務が伴っていないためすぐに業務に役立つわけではありません。
ただし、採用する側の視点に立つとやる気が形になっているというのは大きな差別化ポイントになることは間違いありません。
IT未経験でも取得可能なIT資格の記事を参考にしながら、あなたに合った資格取得を目指してください。
③最初から正社員にこだわりすぎない
未経験エンジニアの求人が好調だからといって、すぐに正社員の転職が実現できるわけではありません。
あまりに手こずるのであれば、紹介予定派遣などある程度妥協して転職する必要があります。
実は私も最初は紹介予定派遣で転職を行いました。
業務はヘルプデスクが中心でしたが、それでも全くのIT未経験だった私にはちょうど良いくらいの難易度の業務で、仕事をしながら資格を取得することもできました。
紹介予定派遣なので、そのまま転職できるのかなと思いきや約束通り採用されないという悲劇に見舞われましたが、おかげさまで1部上場企業に転職することができたので、結果的に良かったと考えています。
失敗した人の特徴や成功した人の体験談を知りたい方は「IT未経験の転職で失敗するのはこんな人!7つの特徴と対応方法を徹底解説」を参考にしてみてください。
④転職エージェントを利用する
未経験エンジニアで転職を目指すなら、まずは無料で使える転職エージェントがおすすめ。
プログラミングスクールもアリなのですが、なんせ費用が数十万円と高い。
また、プログラミングスクールのカリキュラムを終えたからと言って、採用する企業側が希望する経験者としてのスキル条件として程遠い状況です。
プログラミングスクールを卒業して経験者として応募しても採用されません。
プログラミングスクールを経由しても未経験者可の求人しか応募できないので、だったら最初から未経験可の求人を探したほうが話は早いし懐にも優しいですよね。
さらに転職エージェント経由で未経験転職成功してしまえば、勉強しながら給料が貰えることになるため、まずは転職エージェントの利用を検討しましょう。
転職エージェントは、面接を受ける企業の様々な情報を保有していますので、そういった情報提供を受けて有利に転職活動を進めることもできます。
- 過去の面接質問
- 合格した人の職務経歴や傾向
- 面接官の特徴
- 企業情報
転職エージェントは色々ありますが、未経験エンジニア転職に強いのはワークポート。
まずはワークポートに無料で相談して、自分に合った求人を探すところから始めましょう。
⑤実際に開発するなど自己学習を行う
未経験エンジニア転職に必要なこととしては、自己学習レベルで良いのでまずは実際に開発経験を行うことです。
エンジニアに求められるのは、プログラミングだけではありません。
初心者は特に「開発環境を整えること」すらできずに、挫折して行く人がいます。
- Docker
- Github
- VisualStudio
など、開発現場でよく使うツール類の利用方法すらわからずに入社すると、採用する企業の育成負担は大きくなります。
そこで、何でも良いので一度開発を行なっておくのがおすすめ。
Udemyだと開発環境の構築から実際のWeb開発を経験できる割安(キャンペーン時2,000円前後)のオンライン講座があるので、一通りカリキュラムをこなせばツール類の意味合いや開発のイメージなどもつけることができます。
Udemyは私も20講座ほど購入していますし、Udemyの他の利用者の評判やアンケート・利用時の注意事項などをまとめた記事も参考にしながら、Udemyで簡単な開発経験を積んでおくこととをおすすめします(理想はポートフォリオまで作成しておくことですが、かなり時間がかかるので転職活動と並行してカリキュラム受講くらいのペースでも良いかなと考えています)。
未経験でもエンジニアに求められる条件
未経験なのでIT開発スキルは求められませんが、それ以外のビジネススキルは社会人としてのより高度なものが求められるのがエンジニアです。
未経験でエンジニアになる際には、以下の5つの前提を理解しておく必要があります。
①IT技術やプログラミングが好き
あなたは本当にIT技術やプログラミングは好きでしょうか。
IT技術やプログラミングは、エンジニアには必要不可欠なスキルですが、かなりマニアックな世界なので、その世界にいることが楽しいと思えるかが大事な要素。
ITエンジニアたちは海外の技術書を読み漁り、自身の環境で試して業務に活かすための学習を行うなど、オタク気質な部分があります。
そんなオタク気質な人たちと一緒の条件で仕事をしようとする時、IT技術やプログラミングが好きだということはエンジニアになる上で必須条件。
一人だけ置いていかれないように日夜技術研究に明け暮れても辛くないレベルではIT技術やプログラミングを気に入ってないと、継続は難しいでしょう。
②効率重視
エンジニアでは、常に効率よく作業をすることが求められます。
効率を重視しない人はソースコードも汚く、開発という共同作業にそもそも向いていません。
また、システムのリソースは有限ですので、そのシステムリソースをいかに効率的に利用するかの思考がない人は、負の遺産を量産するエンジニアとして煙たがられて、現場開発から遠のいて行くでしょう。
普段の生活から効率やコスパを重視する人はエンジニアに向いているといえます。
③地道な作業が好き
エンジニアは、地道にコードを訂正していく作業が多いため、集中してこつこつと作業を進めることができる人にはおすすめ。
エラー→コード修正→エラー→コード修正→仕様書修正→外部結合テストでまた謎のエラー→コード修正、、、
このようなループにハマりつつ、継続してコツコツ課題解決をトライアンドエラーを推進できる地道な作業が苦にならない人は、エンジニアに向いていると言えるでしょう。
④好奇心が強い
IT業界は進化のスピードが速いため、それに対応できるような学習への興味や、新しいスキルへの好奇心が必要です。
自分から学ぶ姿勢をとることができることは、エンジニアにとって大事なポイントです。
新しい技術が出たら、会社から「この技術について勉強しなさい」と言われることは、よほどメジャーだったり話題な技術以外(例えばChatGPTなど)はほとんどないです。
新しい技術を誰よりも早くキャッチアップし、現場に実装できると市場価値がどんどん上がっていきます。
一方、指を加えて見ているだけの人は置いて行かれて、誰かに指示された仕事をするだけのメンバーになってしまい、年収も上がってきません。
好奇心の強さはエンジニアとして求められる重要な要素の一つと考えています。
⑤コミュニケーション能力が高い
エンジニアは、開発チームや同僚、取引先など、様々な人とのコミュニケーションをとる場面があります。
クライアント対応も多いため、コミュニケーションスキルは大事なスキルとなってきます。
要件定義工程などでは、クライアントの要求事項を咀嚼して要件として落とし込み、それを確認や調整する仕事も発生します。
他システムとの連携などでもコミュニケーションは発生しますし、障害対応などでは他部署や製品サポートとのやりとりなどでも高いコミュニケーション能力が求められます。
未経験エンジニアは増えているが、まだまだチャンスはある!
IT人材の需給バランスが崩れたことにより未経験エンジニアの求人は増える傾向にあり、これから未経験でエンジニアを目指す人にもまだまだチャンスはあると考えています。
一方で、何も準備せずに臨んでも面接を通過するとは思えませんし、仮に採用されたとしてもエンジニアの向き不向きや入社時のレベルが低すぎてミスマッチが発生し、早期退職など採用する側される側双方にとって不幸なでき事が発生してしまいます。
「未経験だから何でもOK!」ではなく、自分がエンジニアとして長く続けるために必要なことは今から積極的に行動するようにしましょう。
独学で進めるのが不安なら、Zero to HeroのようなOJT型のプログラミングスクールの利用を検討しましょう。プログラミングスキルを身につけつつ、Zero to Heroで実務経験を積めば応募できる求人を紹介してくれるでしょう。