育休は育児に専念するために取得する休みで、原則として子供が1歳になるまで利用可能です。
ただ、育休が終わっても子供の世話をする必要があったり、「職場に戻りづらいな」と思ったりして退職を検討する方もいます。
職場に復帰しないまま退職することになるわけですが、退職を申し出るのはどのタイミングがいいのか、伝え方はどうすればいいのかと悩んではいませんか?
本記事では、退職を伝えるタイミングや退職理由、伝え方を詳しくご紹介していきます。
- 育休明けに退職する方法
- 育休明けでの退職に関しての疑問
- 育休明けの転職に使えるエージェント
育休明けの退職意向はいつ言う?
育休明けの退職意向については、通常の退職と同じく早ければ早いほどいいです。
基本は退職の1か月前が広く認識されていますが、法的には2週間前の申し出で問題ありません。
会社の就業規則に退職の1か月前など期限が定められている場合も、2週間前の予告は強行法規であり、就業規則は無効です。
ただし、円満退職したいなら就業規則を優先しておきましょう。
引継ぎや人員の補充も考えられるため、余裕をもって伝えておくのが無難です。
育休明けすぐに仕事を辞めることは可能?
育休明けに仕事を辞めることは法律的には問題ありません。
しかし、本来は育休明けに復帰すること前提のお休みなので、会社は戻ってくることを想定して準備しています。
できればすぐに辞めることは避け、余裕をもって伝えられるとベストです。
育児のことなので仕方ないとはいえ、いずれにせよ迷惑をかけてしまうことは知っておきましょう。
ちなみに厚生労働省の平成30年度雇用均等基本調査によると、平成30年度に育休を取得した10.5%のママが育休後に退職しています。
全体の1割と少なく思えますが、退職理由にもそれぞれの事情があるのであくまで参考程度に考えてください。
育休明けに退職する場合の伝え方
育休明けに退職したい場合は、揉めることなくできるだけ円満に退職したいですよね。
揉めてしまうと退職が長引くだけでなく、育児で大変な中でストレスもかかってしまいます。
ここからは、退職する場合の伝え方についてご紹介していきます。
誠意もって謝罪と感謝の意を伝える
円満退職で重要なのは、できるだけこちらの誠意を見せることです。
まずは誠意をもって謝罪と感謝の意を伝えましょう。
いままでお世話になったことはもちろん、育休取得に当たってはいろいろな人が動いてくれているはずです。
あなたの仕事をカバーした人もいるので、謝意を伝えておくと印象が悪くなりにくいでしょう。
もし引き止められて揉めてしまったとしても、伝えているのといないのとではその後のやりとりには大きな影響が出るはずです。
LINEやメールだけで済ませず直接伝える
退職を伝える際は、LINEやメールだけで済まさずに、会社に出向いて直接伝えましょう。
フルリモートワークでなければ電話もマナー違反なのでNGです。
文面や音声だけでは伝わり切りませんし、相手によっては怒らせてしまうことにもなりかねません。
無駄なトラブルの原因になってしまう可能性が高いので、直接伝える以外の方法は避けるのが無難でしょう。
どうしても元々相性が悪い場合やトラブルを抱えている場合は、退職代行などに相談するのも選択肢です。
退職理由はなるべく前向きな理由を伝える
育休明けに辞める理由はどうしても子供関連のネガティブな話題になりがちですが、退職理由は前向きな理由を伝えましょう。
嘘をつく必要はありませんが、職場の人にネガティブな印象を与える理由なら、言い方は考えるべきです。
育児や会社の不満などは、伝えてしまうと心象が悪くなり話がスムーズに進まなくなるかもしれません。
「自分で子供の面倒を見たい」といった自身の事情や「新しいキャリアへの挑戦がしたい」といった理由であれば応援できる内容です。
育休明けに退職する場合に多い理由
以下では、育休明けに退職する場合に多い理由をご紹介します。
育休明けで退職を考えている人は、自分に当てはまっているかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。
保育園に空きがない
保育園に空きがない場合は、子育てを自分たちで行う必要があるため退職を考える方が多いようです。
現在、待機児童の数は減少傾向にありますが、コロナの影響や働き方の変化により自身で子育てをする選択を取る人が増加しているという要因もあります。
ただ、若い世代の共働きの割合も増えているので、今後は再度待機児童が増加する可能性もあるため注意は必要です。
出産や育児に伴う引っ越しが必要になった
実家(地元)に戻って子育てする、保育園の場所が遠いなど、引っ越しが必要になったことに伴って退職を選ぶ場合もあります。
親にとっては育児が最優先なため、子育ての環境は重要です。
子育てに最適な環境を選択するために退職し、落ち着いたら元の職場や別の会社に再就職という選択肢もあるでしょう。
時短勤務の制度がない
出産後、職場に復帰して子育ての両立をするのは大変な苦労です。
保育園に預けていたとしても送り迎えは必要ですし、子供の体調の変化にも気をつけなければいけません。
できれば育児のために時短勤務で働きたいと希望する人も多いですが、時短勤務の制度がない、欠勤・早退がしにくい雰囲気の職場だと働きにくさを感じるでしょう。
産休・育休中に役職や部署が変わった
産休・育休中は他の人が代わりに仕事を行うため、休暇中に部署が変わってしまい、復帰後は新しい部署ということもあります。
しかし、ただでさえ育児で精神的に疲弊しているのに、新しい環境で復帰するのはつらいですよね。
部署の異動は普通に働いていても辞めるきっかけになります。
「いい機会だから」と退職を考える人もいるようです。
給付金が受け取れず金銭的に厳しい
育休を取得していたものの、所得制限やそもそものお給料の割合から給付金が満足に受け取れず、金銭的に厳しいといった場合も退職や転職を検討する材料です。
金銭的な問題は職を続けるよりも退職や転職の意志が強くなるため、行動も早いでしょう。
それぞれの給付金で受給の条件があるので、退職や転職前に確認しておくことが重要です。
育休明けで退職する前に検討すべきこと
育休明けに退職を考えても、安易に決断せず事前によく考えましょう。
まずは以下のような対策が検討できます。
- 復帰後の働き方を相談する
- 家族のサポートを受ける
- 家事代行を利用する
復帰後に働き方を変えれば退職しなくて済む場合は、労力も少なくて安全な選択です。
働き方は非正規雇用・時短勤務・部署異動による負担軽減・リモートワークなどがあります。
まずは会社に相談して自分に合った働き方ができないか模索しましょう。
また、家事に関しては家族のサポートを受けたり、家事代行サービスを利用したりすれば負担が軽減できます。
安易に退職を決断してしまうと、後々収入の減少や仕事に復帰する際に苦しむ可能性もあるでしょう。
あまり環境を変え過ぎずに生活や収入を維持していくことが重要です。
育休明けでの退職に関してよくある質問
ここからは育休明けでいきなり退職するのは不安、といった人に向けて育休明けでの退職に関してよくある質問にお答えします。
気になるのは退職してしまった場合のリスクだと思うので、退職前にしっかり確認しておきましょう。
育児休業給付金(育休手当)が支給される?返金は必要?
育休期間中には、国から育児休業給付金(育休手当)が支給されます。
給付金なので返金は不要で、給付を受けるには育児休業を開始した日より2年前以内に12か月以上の雇用保険被保険者期間が必要です。
また、育休に入る前から退職を決めていた場合は対象外となります。
育休中でも退職した場合はその翌期間から対象外となってしまうので、退職予定がある際にはよく確認しておきましょう。
この給付金はあくまでも、育休終了後の職場復帰を前提としたものです。
育休明けに退職すると保育園に入れない?
保育園に入る予定の人も退職には注意しましょう。
保育園の内定が決まっていても、元の職場への復帰が前提の内定となる場合が多いので、退職してしまうと多くの場合は取り消しになります。
保育園に子供を預けるには「保育を必要とする理由」に該当しなければなりません。
「保育を必要とする理由」には親の就労や病気、妊娠・出産、介護などが当てはまります。
無用なトラブルを避けるため、事前に保育園への確認が必要です。
失業手当はもらえる?
育休明けに退職する場合は普通の退職と同様に扱われるため、失業手当が給付されます。
ただし普通の人と同様受給条件があり、退職した日以前の雇用保険被保険者期間が12か月以上であることと、ハローワークで求職活動を行う必要があります。
失業手当の計算方法は育児休業に入る直前の6か月の給料で計算されるので、育休期間が不利になることはありません。
自己都合退職の場合は、待期期間が長くなることにも注意しておきましょう。
育休明けの退職時に有休消化はできる?
育休明けの退職時に有給休暇が残っていた場合も、法に基づいて有給消化は可能です。
育休明けに退職を申し出るタイミングで会社に申請しましょう。
出勤せずとも育休が終わったらそのまま有休を消化して退職という形になります。
育休期間にも通常と同様に有給休暇が付与されるため、日数については退職時に確認しておきましょう。
育休明けに転職するならエージェントに相談するのがおすすめ
育休明けに転職して自分に合った環境で働きたいと思う人も多いと思います。
転職を検討するなら、エージェントに相談して希望条件で転職先を探すのがおすすめです。
以下では、当サイトおすすめの転職エージェントをご紹介します。
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得意分野・業界 | 全業界、全職種 |
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運営会社名 | パーソルキャリア株式会社 |
拠点 | 東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング27F |
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業種数 - 5
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対応
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対応エリア | 全国 |
オンライン面談 | なし |
得意分野・業界 | 事務、IT、営業、アパレル、コスメなど |
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運営会社名 | 株式会社キャリアデザイン |
拠点 | 東京都港区赤坂3-21-20赤坂ロングビーチビル |
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引用:退職代行ガーディアン
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まとめ:育休明けの退職を伝える際はタイミングと伝え方に配慮しましょう
育休明けで退職を伝えるのは精神的にも負担がかかると思います。
退職交渉の際に揉めてしまって無駄な時間とストレスをかけないためにも、伝える際はタイミングや伝え方に配慮しましょう。
重要なのは時間に余裕を持って、誠意ある行動を心がけることです。
とはいえ、下手に出過ぎて有休などの権利を行使できなければ自分が損をしてしまいます。
退職を決めたら、前もって調べて準備をしておきましょう。