退職を決意しても、いざとなったら電話で伝えるのが怖い方は多いでしょう。上司に直接伝えるよりハードルは低いですが、勇気が必要な行動です。
場合によっては上司から非常識だと怒られたり、引き止められたりする可能性があります。スムーズに退職できるように、ポイントを押さえて電話で伝えることが大切です。
- 退職を電話で伝えるのが怖い理由
- 退職を電話で伝える際の注意点
- 電話以外で退職を伝える方法
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退職を電話で伝えても大丈夫？
退職の意思を電話で伝えることは基本的にNGです。本来であれば直属の上司と対面して伝えなければなりません。
しかし、病気や怪我などで出社できない状態であれば、許容してもらえる場合があります。以下のような状況の際には、電話で退職を伝えても問題ないでしょう。
体調不良などで休職中の場合
体調不良などで休職中の場合、出社して退職の旨を伝えることは困難です。特に病気で入院しているような状態であれば、電話で退職の意思を伝えてもやむを得ないでしょう。
休職中で思うように身体を動かせない方は、わざわざ出社して直接伝える必要はありません。
会社に電話をかけて直属の上司に取り次いでもらい、退職の手続きを進めるようにしてもらいましょう。
なお、休職からスムーズに退職する方法については「休職からの退職方法は？スムーズに退職する方法をご紹介！」で解説しています。
パワハラやセクハラなど肉体的・精神的に出社をしたくない場合
会社でパワハラやセクハラを受けている方にとって、出社して退職したいと伝えるのは勇気がいることです。
出社して肉体的・身体的な苦痛を受ける可能性がある場合は、無理に直接伝えなくても問題ありません。少しでも苦痛が和らぐなら、電話で退職を伝えるのもひとつの方法です。
自分の心を優先して、負荷のかからない方法で退職を伝えるのが良いでしょう。
退職を電話で伝えるのが怖い主な理由
退職を電話で伝えるのが怖い主な理由には以下の3つがあります。
非常識だと言われる
退職したいと伝える際には電話でなく、直接対面して直属の上司に伝えるのが一般的なマナーです。電話で退職を伝えるのはマナー違反にあたるため、非常識と言われる可能性があります。
特に形式を重要視するタイプの上司からは怒られることもあるでしょう。非常識な人と思われる場合があるからこそ、電話で退職を伝えるのが怖いと感じてしまうのです。
引き止められる
電話で退職を伝える場合でも、上司から引き止められる可能性があります。特に人手不足の職場では100％引き止められると言ってもよいでしょう。
退職を伝えた際に引き止められるのは、部下の退職が上司の管理能力不足と評価される場合があるからです。
電話で退職を伝えれば引き止められないということはありません。引き止められずスムーズに退職するには、上司を納得させられる理由を用意しておきましょう。
出社しないと認めてくれない
電話だけでは退職を認めてもらえず、出社を要求されるのも怖いと感じる理由です。
退職の希望を電話で伝えた場合であっても、企業には適切に対応する義務があります。しかし、「辞めたいなら会社に出てきて伝えろ」と言われるケースは珍しくありません。
出社しないと退職を認めてくれなければ、電話に加えて会社でも怖い思いをすることになります。
退職を電話で伝えるときの注意点
退職を電話で伝える際には以下4つの注意点を押さえておきましょう。
録音をしておく
退職を電話で伝える際には、電話の内容を録音しておきましょう。音声を録音しておくことで、トラブルになった場合の証拠になります。
出社して退職届を渡したい場合は書面に残りますが、電話では「聞いていない」と発言をなかったことにされるかもしれません。
スムーズに退職するためにも、トラブルは絶対に避けるべきです。上司に電話をかける前にボイスレコーダーを用意しておきましょう。
朝イチや終業時間間際に電話しない
退職を伝えるために電話をかけるタイミングは重要です。朝イチや就業時間の間際に電話しないように注意してください。
朝イチはミーティングの予定が入っていることが多く忙しい時間帯です。また就業時間の前に電話をかけると、帰宅準備をしている上司の期限を損ねる可能性があります。
電話で退職を伝えるなら、昼休憩のタイミングがおすすめです。電話は相手の作業を中断させてしまうので、かけるタイミングを間違えないようにしましょう。
トラブルになりそうな言い方をしない
電話で退職を伝える場合、言い方によってはトラブルに発展する可能性があります。相手の立場で考えて、不快にさせない伝え方をしましょう。
上司に退職を伝えるのが怖い気持ちはわかりますが、一方的に意思を伝えるのはNGです。まずは突然電話したことや、電話で退職を述べることについてのお詫びを伝えてください。
相手の気持ちを考えて、価値観に合わせた行動を取ることが大切です。
直属の上司に伝える
退職の希望を伝える際には、まず最初に直属の上司に伝えるのがマナーです。電話で伝える場合でも、対面で伝える場合でも例外はありません。
直属の上司を飛ばしてしまうと、上司の管理能力が疑われてしまいます。円満に退職を成功させるには、上司に迷惑をかけるようなことは避けるべきです。
電話をかけて上司が不在であれば、ほかの人に伝えずに時間を改めてください。
直接・電話以外に退職する方法
退職の希望を直接話したり、電話で伝えたりするのがどうしても怖いなら、以下の方法を試してみてください。
上司が怖いなら人事に連絡する
退職の電話が怖い原因が上司にあるなら、人事部に連絡するという対処法が挙げられます。
一般的には、退職を申し出る相手は直属の上司を選ぶのが普通です。
しかし、上司に不信感があったり退職を聞き入れてもらえなさそうだったりする場合は、人事部への相談もやむを得ないでしょう。
人事部へ直接連絡する場合は、直属の上司に退職の意思を伝えられなかった経緯を話すとスムーズです。
なので上司が怖い場合は、相手を変えて人事部へコンタクトをとってみましょう！
メールで退職の旨を伝える
引き止めにあうのが怖いなどの理由で電話するのを避けたい場合は、メールで退職を伝えるという手段もあります。
メールであれば上司と会話をしなくて済むので、話下手な人や断れないタイプの人も安心できるでしょう。
メールで退職を伝えても、法律的には何の問題もありません。
退職の意思さえ伝えられればOKなので、文面をじっくり考えて送ってみましょう。
ただし、メールで退職を願い出るのは社会人のマナーとしてはNGです。
とはいえ、退職してしまえば今の会社とは何の関係もなくなるわけですから、外聞を過度に気にする必要はないと言えます。
どうしても電話が怖い場合は、メールを使って退職するという選択肢を吟味してみてください！
郵送で退職届を提出する
退職の電話が怖くて避けたいなら、郵送で退職届を提出する方法があります。上司と話すことなく退職の意思を伝えられ、書面として証拠を残せる方法です。
ただし、郵送で退職届を提出する場合、1～2日ほど時間がかかります。今すぐに退職の旨を伝えたい方にはおすすめできません。
退職届の郵送を検討している方は、書面内容と会社に届いた事実を郵便局員に証明してもらえる内容証明郵便を利用しましょう。
退職代行サービスを利用する
退職の希望を伝えるのがどうしても怖い方は、退職代行サービスを利用してみてください。
退職代行は自分で会社に退職を伝えることなく、即日で退職を成功させられるサービスです。利用すれば退職手続きから給料の請求まで、すべて代行してもらえます。
利用料金は30,000円～50,000円が相場であり、無理なく利用できる価格帯です。成功率100％のサービスを選べば、トラブルに巻き込まれる心配がありません。
自分では退職の意思を伝えられないと悩んでいる方は、退職代行に相談してみましょう。
おすすめの退職代行サービスについては「退職代行おすすめランキング20選！サービス内容や評判を徹底比較！」を参考にしてみてください。
退職の電話が怖い！覚悟を決めて退職を伝える時のポイントや例文
勇気を出して退職の電話をする場合は、あらかじめ練習しておくと怖い気持ちが軽減されます。
退職の電話をする時には、どのようなことに気をつけ、何を伝えればいいのでしょうか。
ここからは、退職の電話に関する以下のような疑問へお答えしていきます。
電話の際に使える例文つきで紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください！
電話するのに適切な時間帯を選ぶ
まず大切なのが、退職の電話をかけるタイミングです。
上司の手が空いていない時に退職の電話をかけると、「後にして」と話を聞いてもらえない場合があるので注意しましょう。
退職の電話をする時間帯としては、以下のようなタイミングがおすすめです。
- 始業の30分ほど前
- 終業後1時間以内
早すぎても遅すぎても迷惑となるので要注意です。
また、退職の申し出は業務とは関係ないので、仕事時間内に電話をするのは避けるようにしましょう。
直接伝えられないことについてお詫びする
退職の電話では、まず直接伝えられないことについてのお詫びから話し始めることをおすすめします。
というのも、本来退職の意思は上司と対面の上直接伝えるのがマナーであり、電話だと印象が悪くなりがちだからです。
「本来なら直接会ってお伝えすべきところ、電話での連絡となってしまい大変恐縮です」などの文言を伝えるようにしましょう。
可能であれば電話で伝えることにした理由も併せて伝えると、上司からの理解を得やすくなります。
早い段階でお詫びの気持ちを伝えて上司の態度を軟化させておくと、退職話もスムーズに進みやすいはずです。
引き止められにくい退職理由は？例文付きで紹介
退職の意思を伝える際に必要なのが、退職理由です。
引き止められるのが怖い人も多いでしょうから、ここでは引き止められにくい退職理由を紹介していきます。
| 退職理由 | 例文 |
| 転職 | 「以前から興味を持っていた〇〇にチャレンジすべく、転職することにしました。」 |
| 体調不良 | 「ここのところ体調を崩しており、医師から長期的な療養を進められました。」 |
| 育休中 | 「仕事への復帰を目指しておりましたが、子どもの預け先が見つからないため育児に専念することにしました。」 |
基本的には、退職理由はざっくりと伝えることをおすすめします。
というのも、詳細に伝えすぎると引き止めの材料を与えることになるからです。
上記のような例文が使えないケースでは「一身上の都合」と伝えるといいでしょう。
退職の電話が怖い人が退職した方法とは？実際の体験談を紹介
退職の電話が怖い人は、実際にどのような方法で仕事を辞めているのでしょうか？
ここでは、「退職の電話が怖い」という気持ちを抱えていた人の体験談を紹介していきます。
◆怖いけれど覚悟を決めて自分で電話した体験談
今日、電話で退職を伝えようと思います…
勇気が出なくて金曜日になってしまった
なんて言ったらいいのかわからない怖い— 人生 (@hm5116102) June 2, 2022
へ？辞めれた…
— 人生 (@hm5116102) June 3, 2022
覚悟を決めて職場へ電話し、退職できたというこの方。
やはり、電話をかける前にはかなりの葛藤があったようです。
しかし、電話してみると案外あっさり退職できたようで「案ずるより産むが易し」という結果に終わっています。
勇気が出るまでには時間がかかったようですが、結果的にはうまくいった体験談です。
◆電話が怖いからメールで伝えた体験談
28にもなって前職はメールで退職させて頂きたいですって送ってしまうし、考慮するので保留にしてもらえないか？って言って下さったのに何回も辞めたいことをメールで送ってしまって。
あげぐ会社にも行かず話し合おうともせず退職。部長からは辞め方に対して正直思うところがあると言われる始末…— mon@ニート (@543trekim) September 11, 2022
この方は、電話ではなくメールで退職を申し出ています。
しかし、トラブルとなってしまったようで上司から悪い印象を持たれたとのこと。
この体験談から考えると、メールでの退職申し出は円満に退社したい人には向かないと言えるでしょう。
◆退職代行サービスを使って辞めた体験談
自分で辞めるか、退職代行サービスを使うか（中略）ずっと迷ってました。
サイトをのぞいたら私みたいな経験をしている人がたくさんいて、同じように迷って、お願いしてスッキリしている体験談を読んで決断しました。
もともと私から辞めることを話しても理由をつけられて辞めることができなかったと思います。
職場の同僚も辞める話をしたのに今も仕事をしていますから。絶対引き止められていたと思います。
引用元：vendor-343
退職代行サービスを使って辞めた人もいます。
この方は「自分で退職を申し出ていたらきっと辞められなかった」と感じており、退職代行を利用してよかったとのこと。
会社と関わることなく仕事を辞めたい場合は、退職代行の利用を視野に入れてみるのもおすすめです。
退職を電話で伝える際によくある質問
退職を伝える際によくある質問として以下の3つを紹介します。
電話もせずにバックレてもいい？
電話で退職を伝えるのが怖いからといって、バックレるのは絶対にNGです。社会人として最低限のマナーだけは守りましょう。
会社をバックレると緊急先に連絡が入ったり、損害賠償を請求されたりするリスクがあります。訴訟を起こされれば、転職で不利になる可能性もあるでしょう。
詳しくは「仕事を飛ぶリスクは大きい！バックレずに確実かつ健全に辞める方法を徹底解説」で解説しています。
休職をしたいことは電話で伝えていい？
休職をしたい場合は、できれば上司に直接会って伝えるべきです。
電話で休職を伝えると、上司から嘘をついていると思われる可能性があります。会社で時間を取ってもらって休職理由を伝えましょう。
また休職を伝える際には、医師の診断書があるとスムーズに手続きを進められます。
引き止められたら残ったほうがいい？
退職の希望を上司に伝えて一度引き止められても、会社に残らず辞めるのがおすすめです。
退職希望者を引き止めるのは、会社の都合を押し付けているのに過ぎません。部下が退職すると上司は管理能力不足を問われるため、必死で引き止めているのです。
しかし、労働者には退職を選択する自由があります。今の会社で働き続けるつもりがないなら、引き止められても退職を実行しましょう。
どうしても仕事を辞めさせてくれない場合は「仕事を辞めさせてくれないときに飛ぶ・バックレるのはあり？会社を辞めさせてくれないときの対処法を解説」を参考にしてみてください。
電話で退職を伝えるのが怖いなら退職代行に相談しよう！
上司に退職を伝える際には、精神的なエネルギーを消費します。「非常識と怒られるかも」「引き止められたらどうしよう」と、恐怖を感じても無理はありません。
電話で退職を伝えるのが怖いなら、退職代行に相談するのがおすすめです。上司と言葉を交わさずに、円満な退職を目指しましょう。
