医局人事では、数年ごとに転勤があったり、突然の転勤があったりして、自身のライフプランに合わない方もいるでしょう。そのような医師には転職エージェントがおすすめです。
実は、近年医局人事ではなく、医師に特化した転職サイトや転職エージェントの利用をして転職する方が増えています。
転職サイトでは、好条件の求人が多数あるため、医局人事では配属されないような条件での勤務が実現する可能性があります。そのため、年収を上げたい方や医局の人間関係から離れたい方はぜひ転職エージェントを利用しましょう。
本記事では、循環器科の医師向けに各医師転職サイト・エージェントの魅力や特徴を紹介します。
サービス選びのワンポイントアドバイス!
転職サイト・エージェントは求人の紹介やキャリア相談はすべて無料です。そして、「絶対に転職しないといけない」というわけではありません。
そのため、気になるサービスがあれば気軽に登録することがおすすめします。また、複数登録も可能です。複数登録するほうが、転職先の選択肢が広がります。
循環器科の医師に おすすめの転職エージェント | |
---|---|
医師登録実績 11年連続No.1!※ | 非公開求人多数! 早期・長期どちらも相談可能 詳細を見る |
利用者の満足度が 非常に高い! | 納得した転職が できるように支援! 詳細を見る |
医師転職にサポート 37年の実績! | 人材大手リクルート だから紹介できる求人も! 詳細を見る |
転職サイトを使って転職するメリットとは?
医師の転勤や転職方法としては、医局人事や紹介などありますが、転職サイト・エージェントを利用することをおすすめします。その理由は以下の大きく3つになります。
- 医局人事に左右されない
- 好条件な病院を紹介してもらえる
- 条件面の交渉は担当のエージェントが代わりに行ってくれる
医局人事に左右されない
医局に所属していると、数年おきに転勤になるのが一般的です。ただ、転職エージェントを利用すれば、自身のタイミングで転職することが可能になります。
医局人事は医局員として幅広い経験を積み医師としての成長を促すことが目的ではありますが、「〇〇な環境の病院で働きたい」「〇〇を学べる病院で働きたい」など考えを持っている医師にとってはあまり必要ないと言えます。
自分の希望する勤務先で働きたい方は医師に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。
好条件な病院を紹介してもらえる
医局員の平均年収や待遇は、一般的な民間病院の医師と比べると低い傾向にあります。そのため、不満を持っている方も多いはずです。
医師に特化した転職エージェントであれば、好条件の民間病院の求人を豊富に取り扱っています。実際に転職エージェントの求人を見ると想定年収1,000万〜2,000万が豊富に取り扱いがあることが確認できます。
また、「日祝休み」や「週4〜」など高待遇の求人が多いのも特徴です。自分が検討もつなかったけど良い病院にめぐりあえる可能性は十分にあります。
条件面の交渉は担当のエージェントが代わりに行ってくれる
知り合いからの紹介だと条件面の交渉はしにくいですが、転職エージェントを利用して転職活動を行えば、条件面の交渉を代行をしてくれるため、自分の希望条件を伝えやすいです。
最初の条件の交渉がのちのち大きく影響してくるので、何人もの医師のサポートを行ってきた転職のプロにお願いして、できるだけ希望にそった内容で契約を目指しましょう!
おすすめの医師転職サイト・エージェント5社の比較表
ここでは、おすすめの医師転職サイト・エージェントとして、下記の5つを取り上げます。
詳しい特徴については後述しますが、ここではまずそれぞれの転職サイトの「特徴」「お薦め度」「循環器科の求人数」「対応/得意/拠点 地域」「オンライン対応」について簡単に説明していきます。
特徴 | 医師数32万人 | WEB面談が強く、WEB面談対策が豊富 | 医師転職エージェントのなかでも老舗 | 大手転職エージェントであり、安定 | 医師向けの保険充実、ベビーシッターサービスなど |
循環器内科の求人数 | 常勤4,819求人+非常勤2,925求人 | 常勤1,159求人+非常勤1,422求人 | 常勤655件 | 常勤2,017求人+非常勤3,264求人 | 常勤1,816求人+非常勤1,283求人 |
対応/得意/拠点 地域 | 全国、特に関東 | 全国、北海道が拠点 | 全国 | 全国 | 全国、全国に拠点16箇所 |
オンライン対応 | あり | あり、特に強い | あり | あり、また「オンライン診療+循環器内科」などでも検索できる | あり、オンラインセミナーもある |
公式HP | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
エムスリーキャリア|多くの循環器科求人にあたりたい人におすすめ!
エージェント名 | エムスリーキャリアエージェント |
求人数 | 公開求人:45,489件 非公開求人:- (2024年11月14日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対応雇用形態 | 常勤・非常勤 |
対応診療科目 | 内科全般・外科全般・ほか小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科や眼科など |
対応エリア | 全国 |
拠点 | 東京都港区虎ノ門4-1-28虎ノ門タワーズオフィス |
公式HP | https://agent.m3.com/ |
-
- 求人数
- 5
-
- 実績数
- 5
-
- 4
- 利用者満足度
-
- 5
- 対応
診療科目
-
- 対応地域
- 5
エムスリーキャリアエージェントは、膨大な数の医師会員数を有している転職エージェントです。また、「循環器科」に限った場合、今回取り上げている5つの転職サイトのなかでもっとも求人数が多いというメリットもあります(求人情報数は、常勤+非常勤で8,000件近くヒットします)。
関東圏のうちの実に40%もの求人情報を有している転職エージェントでもあります。また、大阪などの大都市の求人にも強いため、都心部の循環器科への転職を考えている人には特に使い勝手がよいでしょう。
▼エムスリーキャリアエージェントの口コミ
\医師登録実績11年連続 No1!/
医師転職ドットコム|WEB面談・WEB面接を考えている人におすすめ
エージェント名 | 医師転職ドットコム |
求人数 | 常勤医師求人:28,771件 非常勤医師求人:23,000件以上 非公開求人:20,000件以上 (2024年11月14日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対応雇用形態 | 常勤・非常勤 |
対応診療科目 | 内科全般・外科全般・ほか小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科や眼科など |
対応エリア | 全国 |
拠点 | 北海道札幌市中央区北1条西5丁目2番地興銀ビル9F(本社) |
公式HP | https://www.dr-10.com/ |
-
- 求人数
- 4
-
- 実績数
- 5
-
- 4
- 利用者満足度
-
- 5
- 対応
診療科目
-
- 対応地域
- 5
「今の仕事が忙しいので、WEB面談・WEB面接で転職先希望先と話したい」「感染症のリスクを抑える目的もあり、対面での面接は避けたい」と考える人におすすめなのが、「医師転職ドットコム」です。
医師転職ドットコムは、WEB面談・WEB面接を推奨していて、その接続の手順なども丁寧に解説しています。また基本はZOOMでの対応を推奨しているものの、「連絡をもらえれば、ほかのツールでも接続ができるように検討する」としています。
さらに、WEB面談・WEB面接のポイントなどのレクチャーもあるので、「WEB面談・WEB面接を上手く進めたい」と考える人に向いているでしょう。
▼医師転職ドットコムの口コミ
引用:医師転職ドットコム公式
\会員限定の非公開求人多数!/
リクルートドクターズキャリア|老舗の転職エージェントを使いたい人におすすめ
エージェント名 | リクルートドクターズキャリア |
求人数 | 公開求人:17,332件 非公開求人:10,000件以上 (2024年11月14日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対応雇用形態 | 常勤・非常勤・スポット |
対応診療科目 | 美容外科や美容皮膚科、内科全般・外科全般・ほか小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科や眼科など |
対応エリア | 全国 |
拠点 | 東京都千代田区九段北1丁目14-6 九段坂上KSビル |
公式HP | https://www.recruit-dc.co.jp/ |
-
- 求人数
- 3
-
- 実績数
- 5
-
- 4
- 利用者満足度
-
- 5
- 対応
診療科目
-
- 対応地域
- 5
リクルートドクターズキャリアは、数ある医師向け転職エージェントのなかでも非常に長い歴史を持っている転職エージェントであり、実に40年以上もの間医師の転職をサポートし続けているところです。
「老舗の転職エージェントを使って求職活動をしていきたい」と考えている人には、リクルートドクターズキャリアは非常におすすめです。
大手の転職・就職エージェントである「リクルート」が大元であるため、転職活動全般を安心して行っていけるのも、リクルートドクターズキャリアの魅力です。
なお詳細な求人情報については、登録後閲覧が可能になります。
▼リクルートドクターズキャリアの口コミ
\転職大手のリクルートが運営!/
マイナビDOCTOR|オンライン診療を視野に入れている人におすすめ
エージェント名 | マイナビDOCTOR |
求人数 | 公開求人:- 非公開求人:- (2024年11月14日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対応雇用形態 | 常勤・非常勤・スポット |
対応診療科目 | 内科全般・外科全般・ほか小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科や眼科など |
対応エリア | 全国 |
拠点 | 東京都千代田区一ツ橋一丁目1番1号 |
公式HP | https://doctor.mynavi.jp/ |
-
- 求人数
- 4
-
- 実績数
- 5
-
- 4
- 利用者満足度
-
- 5
- 対応
診療科目
-
- 対応地域
- 5
転職・就職エージェントとして非常に高い知名度を誇る「マイナビ」が提供する医師向け転職サイトが「マイナビDOCTOR」です。企業とよく連携しているため、産業医としての道を考える人に向いています。
マイナビDOCTORの場合は、「オンライン診療」をこだわり条件のうちのひとつに設定しています。ヒット数は非常に少ないものの、「マイナビDOCTOR×循環器内科」などでも検索することができます。
「産業医としての道を考える人に向いている」「オンライン診療も選択できる」という特徴を持つマイナビDOCTORは、新しい働き方を模索している医師にとって非常に心強い味方となります。
▼マイナビドクターの口コミ
引用:マイナビドクター
\開業医支援サポートもあり!/
民間医局|「医師として働くうえでの安全」を考える人におすすめ
エージェント名 | 民間医局 |
求人数 | 常勤求人:16,958件 定期求人:8,885件 スポット求人:8,354件 (2024年11月14日現在) 今の求人数:公式HP参照 |
対応雇用形態 | 常勤・非常勤・スポット |
対応診療科目 | 内科全般・外科全般・ほか小児科や産婦人科、耳鼻咽喉科や眼科など |
対応エリア | 全国 |
拠点 | 16拠点 |
公式HP | https://www.doctor-agent.com/ |
-
- 求人数
- 4
-
- 実績数
- 5
-
- 4
- 利用者満足度
-
- 5
- 対応
診療科目
-
- 対応地域
- 5
民間医局は非常に特徴的な医師向け転職エージェントです。なぜなら民間医局は、「保険」を多く取り扱っている転職エージェントだからです。
医師は、人の命に直接関わる職業です。また、開業においては多額のお金と大きな責任が必要になる仕事であるとともに、情報漏洩が起きた場合は非常に強くその責が咎められる職業でもあります。
民間医局では、これを踏まえて、「意志賠償責任保険」「開業医向け賠償責任保険」「サイバープロテクター(情報漏洩が起きたときなどに費用を補償)」などのサービスを提供しています。また、弁護士保険も用意されています。
それ以外にも、女性医師の復職をサポートするための支援を行ったり、ベビーシッターサービスを取り扱ったりしています。
「医師として働くうえでの安全」を考える人にとって、民間医局はとても使いやすい転職エージェントであるといえます。
▼民間医局の口コミ
引用:民間医局公式
\日本全国に拠点あり!/
循環器科への転職に医師転職サイト・エージェントを利用すべき理由・メリット
転職エージェントは、転職を考える医師にとって強力な味方となりえます。
なぜなら転職エージェントの利用には、下記のようなメリットがあるからです。
ひとつずつ細かく解説していきます。
複数のクリニック(病院)を比較して選べる
転職エージェントを利用することの大きなメリットとして、「複数のクリニック(病院)を比較して選べる」という点が挙げられます。
たとえば、転職サイトでは「循環器科 東京」などの条件で検索すると、非常に多くのクリニック(病院)が検索結果として表示されます。それぞれの求人情報には年収や休日体制、労働時間などが細かく記されていて、求職者はそれを比較して選ぶことができます。
個々のクリニック(病院)の求人ページにあたってこれらを調べようとすると、膨大な手間と時間がかかります。
しかし転職サイトならば、このような手間・時間を大きく削減できます。またさらに細かい条件でソートをかけることも可能なので、自分が求める求人情報を非常に得やすくなっています。
面接対策や履歴書の書き方も教えてもらえる
「転職活動に慣れている」と言い切れる人は、そう多くはないでしょう。「どのような志望動機を言えば、相手に良い印象を持ってもらえるか」「履歴書の書き方はどのようにすれば、転職希望先の目を引けるのか」などのことで頭を悩ませる人も、決して少なくはありません。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、面接での受け答えや履歴書の書き方を熟知しています。どのように答えれば(どのように書けば)、医師の経歴や実力をアピールできるかをよく知っているのです。
彼らに面接での受け答えや、履歴書の書き方を教えてもらえば、より転職が成功しやすくなるでしょう。
どれだけ高い実力や志を持っていても、それを転職希望先に上手くアピールできなければ、転職が成功する確率は低くなります。転職エージェントのキャリアドバイザーは、医師一人ひとりの強みをより良くアピールするための良き助言者となってくれます。
交渉を転職エージェントに一任できる
「このクリニック(病院)を希望しているが、年収の面だけ折り合いがつかない」などのように悩む医師もいることでしょう。このような場合、クリニック(病院)と医師の間で、条件交渉を行うのが望ましいといえます。
ただ、自分が求職者の立場で、クリニック(病院)側に「要望」を伝えるのはなかなか難しいものです。場合によっては、交渉することで、相手に悪い印象を抱かれることすらあります。
しかし転職エージェントを使えば、このような問題もクリアできます。
転職エージェントは、医師とクリニック(病院)の間に立ち、条件交渉を行うことも仕事としています。医師側からは切り出しにくい年収交渉なども、転職エージェントが行ってくれるわけです。
また、面接日のスケジュール調整もしてくれるので、ダブルブッキングする可能性も低くなります(※複数の転職エージェントを利用している場合は、各個人で注意が必要です)。
求人情報からだけでは分かりにくい情報も得られる
求人情報には多くの情報が記載されています。しかしそれはあくまで「文章(+わずかな写真)」だけであるため、その職場の雰囲気などについて把握しきることは困難です。
また、求人情報には記載されていないような労働条件(院内に保育施設があるかどうかなど)について確認したいという人もいることでしょう。
転職エージェントは自エージェントが紹介しているクリニック(病院)の情報に詳しく、このような「求人情報からだけでは分からない情報」も求職者に提供してくれます。
また、転職エージェント側が把握していないことであっても、求職者が求めれば、クリニック(病院)に確認してくれることでしょう。
なお、わずかながら、クリニック(病院)のオンライン動画を公開している転職エージェントもあります。すべてのクリニック(病院)がこれに対応しているわけではありませんが、転職希望先が公開しているようであれば、一度は目を通しておくことをおすすめします。
条件の良い非公開求人に当たれる可能性もある
転職エージェントはいずれも、「非公開求人」を持っています。非公開求人は、公開求人よりも労働条件(特に年収)が良いのが特徴です。このような非公開求人を見るためには、転職エージェントへの登録が必須です。
また、「登録した先生が、非公開求人の条件を満たしていた場合、転職エージェント側から案内する」としている転職エージェントもあります。
非公開求人は、「公開してしまった場合、応募が殺到してしまう」という理由で伏せられていることが多いものです。
ただ、より良い転職先を求めているのであれば、必ず考慮すべきものです。転職の意志が強い人は、転職エージェントに登録し、これらの非公開求人にあたるべきです。
循環器科向け医師転職サイト・エージェントを選ぶときのポイント
循環器科などの医師の転職をサポートしてくれる医師転職エージェントですが、医師転職エージェントにはそれぞれ特徴があります。そのため、これを利用する場合は、使い方をよく把握しておくことが重要です。
医師転職エージェントを利用する場合は、以下の3点を意識するとよいでしょう。
ひとつずつ詳細を解説していきます。
就職希望地の求人に強いところを選ぶ
転職エージェントが取り扱う求人は、それぞれの転職エージェントによって異なります。ほとんどすべての転職エージェントでは「都心部ほど求人数が多く、地方になればなるほど求人数が少ない」という共通点を持っています。
しかしそれでも、「どの地域の求人に強い転職エージェントか」はそれぞれ異なります。また現在はオンラインで相談にのってくれる転職エージェントも増えてきていますが、「直接面談して話をしたい」ということであれば、自分の住んでいるところに拠点を持っている転職エージェントを選ぶとよいでしょう。
なお、「どの転職サイトを見ても、自分が住んでいる地域の求人が著しく少ない」ということであれば、住まいを移すことを前提として求職活動を行うのもひとつの手です。
自分がしたい働き方に詳しいエージェントを選ぶ
医師の働き方は千差万別です。
- 「今まで常勤の医師として働いていたが、家庭の事情もあり、今後は非常勤の医師として働きたい」
- 「開業を考えている」
- 「女性医師であるため、女性の悩みに寄り添える働き方がしたい」
- 「産業医になりたい」
- 「オンライン診療を行いたい」
などのように、同じ医師という立場であっても、希望する働き方は異なるでしょう。そのため、転職エージェントを選ぶ場合は、自分の希望に合ったサポートをしてくれるところを選ぶようにするとよいでしょう。
独立支援を行っている転職エージェントもありますし、非常勤の求人を豊富に取り扱っている転職エージェントもあります。また、女性医師特集を組んでいる転職エージェントもあります。産業医案件やオンライン案件を得意としているところも見られます。
「どのようなカテゴリーの求人を積極的にピックアップしているか」は、転職エージェントごとの違いが見られやすいものです。
自分の望む働き方に合った求人情報を提供している転職エージェントを選ぶのが、転職を成功させるキーとなります。
複数の転職エージェントに登録するのがおすすめ
転職エージェントは、「どれか一つだけしか使ってはいけない」というものではありません。
むしろ、転職エージェントごとで取り扱っている求人(特に非公開求人)が異なるため、複数の転職エージェントに登録しておいた方が良質・自分に合った求人情報を得られやすくなります。
「自分の希望条件をクリアする転職先を、時間をかけてしっかり選びたい」という人にとっても、「現在出そろっている求人情報のなかから、できるだけ好条件の転職先を選んですぐに転職したい」と考えている人にとっても、複数の転職エージェントへの登録はメリットが大きいといえます。
ただ、複数の転職エージェントを使った場合、面接の予定などが詰まりがちになる可能性はあります。そのため、間違ってダブルブッキングしないように気を付ける必要があります。
医師転職サイト・エージェントの利用が向いている人
転職エージェントが向いている人は、以下のような人です。
多くの求人情報を比較して、より好条件のところを選びたい
転職サイトでは、自分好みの条件でソートをかけて、その条件に合う求人情報を複数表示することができます。また、複雑な条件(「循環器科+オンライン診療」など)を組み合わせて検索することもできます。
そのため、より多くの求人情報や複雑な条件をクリアする求人情報に当たりたいという人に向いています。
面接や履歴書の指導を受けたい
医師向けの転職エージェントでは、「自分の医師としての経験をよりアピールするためにはどうしたらいいか」「転職回数が多いのだが、どのように書いたら(言ったら)マイナスイメージを払拭できるか」などのような、転職活動によくある悩みへのアドバイスを行っています。
特に面接や履歴書の指導は非常に有用なものです。自分一人で転職活動を進めていくのが難しい人は、転職エージェントに頼るとよいでしょう。
効率の良い転職活動をしたい
転職エージェントを利用すれば、面接日のスケジュール調整や転職希望先との交渉、転職希望先への問い合わせなどはすべて担当者が行ってくれます。
そのため、「今現在非常に多忙で、プライベートの時間が取れない。ワークライフバランスが取れる職場に移りたいが、転職活動にかける時間もない」という人にとって、転職エージェントは心強い味方になるでしょう。
医師転職サイト・エージェントの利用が向いていない人
転職エージェントは非常に便利なものですが、これを使わずに転職活動をした方がスムーズに進む人もいます。
「この病院の、この地域の、この科に入りたい」という強い意志がある人
「○○病院の分院の一つである渋谷院の循環器科に入りたい」などのように、「特定のクリニック(病院)の、特定の地域の、特定の科に入ること」を強く希望している人の場合は、個人で直接そのクリニック(病院)の採用・人材募集のページから応募した方がよいでしょう。
直接応募は、数多くの求人情報を比較して選べる転職サイトを通しての応募よりも、「この人は私たちのクリニック(病院)だけに興味を持ってくれているのだ」と好印象を抱かせやすいからです。
完全に自分のペースで転職活動をしていきたい人
転職エージェントに登録した場合、多かれ少なかれ、転職エージェントからのアプローチがあります。具体的に言うと、担当のキャリアアドバイザーから電話連絡を受けるなどです。
このような連絡がきっかけとなって転職活動を積極的に行っていける人もいますが、わずらわしさを感じる人がいるのも事実です。「完全に自分のペースで転職活動をしたい」という人は、転職エージェントの利用に慎重になった方がよいかもしれません。
循環器科向けの医師転職サイト・エージェントの利用の流れ
医師向け転職サイト・エージェントの利用の流れについて簡単に解説していきます。
前段階.登録前に転職サイトを見て、その転職サイト(エージェント)の特徴や、求人傾向を把握する
- 転職サイト・エージェントに情報を登録
- 転職サイトで求人情報を検索
- キャリアアドバイザーに相談する
- キャリアアドバイザーから、候補となるクリニック(病院)の紹介を受ける
- 応募したいクリニック(病院)を選ぶ
- 必要に応じて面接対策・履歴書のレクチャーを受ける
- 転職エージェントを通じて、クリニック(病院)に応募する。必要に応じて条件の交渉を行う
- クリニック(病院)と面接を受ける。転職エージェントによっては担当者が同行することもある
- 内定~転職先決定
- 今勤めているところをやめて、新しいところに移る
循環器科への転職を成功させるためのポイント
転職を成功させるための力添えをしてくれるのが転職エージェントですが、転職を成功させるためのポイントは「医師としての自分自身を見つめ直すこと」にあります。
ここでは循環器科を例にとり、それについて解説していきます。
自分の積み重ねてきたキャリアを客観視する
転職を成功させるためには、まずは自分自身の積み重ねてきたキャリアを客観視する必要があります。
循環器科に所属する医師の場合は、30代~40代でカテーテルを扱うことが増えていきます。
たとえば、エムスリーキャリア・コンサルタントの田島氏は、循環器科のキャリアについて下記のように述べています。
0代半ばで専門医を取得したら、カテーテルを選ぶか選ばないかで、キャリアの築き方が変わってきます。カテーテルを行う先生の中でも、心臓カテーテル検査だけを行う先生と、PCI(経皮的冠動脈インターベンション)を行う先生に分かれるので、循環器内科医の先生のキャリアは、大きなカテゴリーでいえば3つに分かれることになります。
引用:m3.comキャリアデザインラボ「カテあり・なし問わず、選択肢が多い循環器内科
言い方を変えれば、カテーテルの症例をどれくらい重ねてきたかによって、自分自身のこれからの選択肢も変わってくるということです。
たとえば、「カテーテルの経験を十分に積んだので、後進の育成にあたりたい」と考える人もいれば、「開業を考えられるようになってきた」という人もいるでしょう。
転職活動を進めるうえでは、この次のステップである「自分の将来のビジョンを明確にする」が非常に重要ですが、その基礎となるのが「自分自身の積み重ねてきたキャリアを客観視すること」なのです。
参考:https://career-lab.m3.com/categories/guide/series/step2/articles/481
自分の将来のビジョンを明確にする
自分自身のキャリアを客観視したら、その次に「これからの自分の将来のビジョンを明確にする」という工程に進みます。循環器医として働き続ける場合であっても、そのキャリアの道筋は人によって大きく異なります。
勤務医を続けるか開業することを視野に入れるか、プライベートを重視するか仕事を重要視するか、多方面の循環器疾患を診られる医師として活躍するかカテーテルを中心として扱うか、専門医や指導医を目指すのかどうかなど、そのキャリアの考え方は多岐に及びます。
転職前に、「自分自身の循環器医としての未来をどのようにすべきか」をしっかり精査しておきましょう。なお、転科を考えているのであれば、この段階で意思決定を行うことをおすすめします。
転職にあたり譲れない条件をはっきりさせる
「転職する意思が固まった」ということであれば、最後に、「転職にあたって、譲れない条件は何か」を明確にします。
- 年収1,500万円以上が条件
- 残業がない(あるいは極めて少ない)ところに行きたい
- 積極的に研究を行える就職先を希望している
- 有給を取得しやすいクリニック(病院)に就職したい
など、人それぞれで重要視する点は異なります。
条件を厳しく設定しすぎると、転職先の候補が著しく少なくなってしまう可能性はあります。しかし「自分にとって譲れない条件」をクリアできていないところに転職してしまうと、再度の転職が必要になる可能性が高いといえます。
そのため、転職にあたっては、この「譲れない条件」をしっかり設定して、それをクリアする転職先を時間をかけて探していくことが重要です。
循環器科の平均労働時間
「ほかの循環器科医は、どのような条件で働いているのか」を知ることは、転職の際の判断材料となります。まずは循環器科の平均労働時間について見ていきましょう。
労働政策研究・研修機構の調査によれば、呼吸器科・消化器科・循環器科の医師の週当たりの労働時間の平均は、49.4時間だということです。
13種類の科の平均労働時間は46.6時間ですから、それよりはわずかに長いといえるでしょう。しかしもっとも忙しい「救急科」に比べれば5時間程度平均労働時間が短いため、循環器科の医師が突出して忙しいとまではいえません。
参考:労働政策研究・研修機構の「勤務医の就労実態と意識に関する調査」p48
※本データでは「循環器科」のみの数字の紹介はない。そのため、呼吸器科・消化器科・循環器科をまとめた数字を参考とする
循環器科の医師の年収は?
循環器科の年収は、データや年齢によって多少異なります。ここではリクルートドクターズキャリアの出したデータを参照にしましょう。
- 30代では1,500万円~2,000万円の層がもっとも多い(60%)
- 40代では1,500万円~2,000万円と、2,000万円以上が同列1位(43%)
- 50代では2,000万円以上の層がもっとも多い(71%)
- 60代以上では1,000万円~1,500万円の層がもっとも多い(50%)
医師全体の平均年収は1,000万円~1,500万円の間ですから、循環器科の医師は一般的な医師に比べて高い給料を得やすいといえるでしょう。
なお基本的には年齢(経験)を積み重ねることによって年収は上がっていきますが、引退の年齢のひとつの目安となり60代以降は年収の平均が下がります。
言い方を変えれば、「現在の自分は30代だが、1,500万円以下である」という場合は、転職を積極的に考えてみる価値があるということになります。
出典:リクルートドクターズキャリア「循環器内科の年収事情」
※本データは「循環器内科」のみのデータであり、呼吸器科や消化器科は含まない
循環器科向け医師転職サイトのおすすめはエムスリーキャリア!
循環器科の医師は、ほかの医師に比べて高い年収を得やすいといえます。ただ「忙しさの割に年収が少ない」と悩んでいる人は、エムスリーキャリアエージェントを始めとする転職エージェントを利用して転職に踏み切るとよいでしょう。
なお個々の転職エージェントによって特色が異なるので、実際に転職を検討している場合は、複数の転職エージェントの利用がおすすめです。
\医師登録実績11年連続 No1!/