「中小企業・ベンチャー企業を辞めたい」「大手企業に転職したい」そんな方が一歩踏み出すきっかけとなる内容をインタビューしました。
今回は某航空システム子会社からアクセンチュア株式会社へ転職を成功させた方へのインタビューです。大手企業への転職を考えている方は参考にしてください。
某航空システム子会社からアクセンチュア株式会社へ転職した鈴木さんへのインタビュー
鈴木さんは中小企業・ベンチャー企業である某航空システム子会社から大企業であるアクセンチュア株式会社へ転職を成功させました。
今回のインタビューには大手企業への転職成功の秘訣が盛り沢山です。
名前 | 鈴木さん(仮名) |
年代 | 40代前半 |
今までのキャリア | 都内私立大卒業 ↓ 某航空システム子会社(2003年4月~2019年8月) ↓ アクセンチュア株式会社(2019年9月~現在) |
- 現職について
- 前職について
- 中小企業・ベンチャー企業のメリット
- 大企業のメリット
- 中小企業から大企業に転職して変わった点
- 前職から転職する時の苦労した点
- 転職エージェントの利用について
- 中小・ベンチャー企業から大手企業への転職を目指す人へ
現職について
林田:鈴木さん、お世話になります!本日はよろしくお願いいたします。
はじめまして!こちらこそよろしくお願いします!
林田:まずは現在のお仕事について教えてください。
クライアント企業の組織の最適化やシステムの最適化に関するコンサルティングを担当しています。
林田:クライアント企業の組織の最適化とはどういうことですか?
例えば、人があり余っている組織に対して、根拠のある形で最適な人数を提案したりしています。
また、業務フローがめちゃくちゃになっている組織に対しては、業務フローを可視化して整理したりとかしていますね。
林田:なるほど!業務フローの無駄をなくすようなイメージですね。
そうですね。コスト改革に近いです。
林田:システムの最適化についても教えてください。
同じようなシステムが乱立している場合は機能配置を分析し、新しいものを提案したり、古いものを廃止したりしてコスト改革を計画しています。
前職について
林田:前職は某航空システム子会社とのことですが、いわゆる航空業界のお仕事という認識で問題ありませんか?
そうですね!基本的に航空会社の仕事がメインでした。外販としては某プロ野球球団のサイトを運営をするという仕事にも取組んでいましたね。
林田:某航空システム子会社に入社した理由は何ですか?
きれいな人に出会えるかなと思って入社しました(笑)。
また、社会的なインフラ企業である航空会社のグループであれば安定していると思いました。当時は終身雇用も期待していましたね。
あと、海外旅行が好きなので空席があれば飛行機に乗れるという点に惹かれました。
林田:たしかに非常に魅力的ですよね!安定志向で会社を選ばれていたのに、40代手前になって転職をしたいと思ったきっかけは何ですか?
某航空システム子会社時代のクライアントであるITコンサル会社の方から仕事に誘われたことが転職のきっかけです。
これまでは発注する側でしたが、発注される側のITコンサル会社から「ぜひ来てくれ」と言われて、自身のキャリアを見つめ直しましたね。
これまで漠然と独立したいという思いはありましたが、某航空システム子会社にいる以上は独立できないと感じていました。新しく航空会社を作ることは難しいし、システムの会社も作れないです。個人のスキルがないことを実感しました。
結局お誘いいただいたITコンサル会社ではない会社への転職とはなったのですが、今のままでは将来的に独立できないため、将来のことを考えて転職しようと決心しました。
中小企業・ベンチャー企業のメリット
林田:転職した後に感じた中小企業・ベンチャー企業である某航空システム子会社のメリットを教えてください。
社内で完結する内容であれば意思決定が早い点がメリットです。ただし、親会社の判断を仰ぐときは意思決定が早いわけではありませんでした。
また、お互いの顔と名前が一致する中で仕事が出来る点も大きなメリットです。コミュニケーションが取りやすかったですね。
林田:なるほど!某航空システム子会社の雰囲気はどうでしたか?
堅い雰囲気と柔らかい雰囲気が混ざっていました。
親会社の情報システム部門から出向している方は堅い雰囲気でしたが、航空システム子会社のプロパー社員は自由な雰囲気がありました。
林田:出向社員とプロパー社員に軋轢はありましたか?
ありましたね。出向社員は保身に走ることが多く、保身に走らないプロパー社員は出向社員と相性が合わないと言っていました。
大企業のメリット
林田:大企業であるアクセンチュア株式会社のメリットについても教えてください。
1つ目のメリットは給与が前職よりも大幅にアップしたことです。コロナでも給与が変わることがなく、安定しています。
逆に某航空システム子会社は月収が低く、年3回のボーナスを多めに出す会社でした。2.8~8ヶ月分ほどのボーナスで、月収の低さを補っていましたね。コロナの時は45%減俸されたり、ボーナスが2年間なかったりしました。
林田:2年間ボーナスなしは大変ですね。他にも大企業のメリットはありますか?
今までは「部署内」という小さい範囲で仕事をしていましたが、クライアントの会社単位でコントロールする大きな仕事ができるようになった点がメリットです。
今思うと前職では全体の中の一部分しか関わらないので、視野が狭かったのかなと思います。
林田:部署内にいると全体像が分からない時もありますよね。他にもメリットがあれば教えてください。
今後のキャリアの幅が拡がった点もメリットです。
極論、コンサルティングは在庫を持たないため、自分のスキルだけで起業できます。また、コンサルファームにいれば大企業の偉い人と会う機会があったり、給与を上げながら違うコンサルファームに転職できたり、キャリアロンダリングの幅が広がりました。
子会社にいると、子会社同士でしか移籍できない雰囲気だったので大違いです。
林田:子会社同士でしか移籍できない雰囲気があったんですか?
ありました。私の年齢も関係していると思います。もし私が20代前半〜30代であれば本体系の企業への移籍も可能だったかもしれません。
林田:では良いタイミングの転職だったんですね!
そうですね!特にアクセンチュア株式会社は年齢や経歴ではなく、その人の本質を見る会社なので、チャンスを貰えたと思います。
中小企業から大企業に転職して変わった点
林田:社風に関して中小企業から大企業に転職して変わった点や変わらない点を教えてください。
まず、社風にあまり共通点はありません。
アクセンチュア株式会社には早くマネージャーになりたいという向上心が高いメンバーが揃っていて、某航空システム子会社には管理職になりたくない人が多かった印象があります。
林田:アクセンチュア株式会社には仕事熱心な方が多いんですね。
そうですね!アクセンチュア株式会社には部署がなく、社内での仕事はポータルサイトで応募し、面談を経てチームに加入するか決定します。社内転職活動みたいなイメージです。
自分がやるか・やらないかで仕事の有無が大きく変わってくるので、仕事熱心な人が多いんだと思います。
林田:会社なのにフリーランスみたいな感じなんですね。
その通りです。組織改革やシステム構築の要件定義など、所属によっても仕事の属性が異なります。
林田:苦労してチームに加入した後も大変ですか?
自分がしたことを常に上の人にアピールしていかなければなりません。チームに加入した後も頑張らないと、すぐリリース(チームから外されること)されてしまいます。危機感のせいか、頑張ることが当たり前になっていますね。
林田:皆が頑張る環境っていうのはすごく素敵ですね。働き方に関して中小企業から大企業に転職して変わった点などありますか?
勤務についての細かい監視がなくなりました。前職ではリモートであろうと8時間きっちり勤務していないと詰められましたが、現職では極論1時間で成果を出せば残りの7時間は遊んでいても良いという成果主義となっています。有給は1時間単位で取れますし、最高です。
また、アメリカ本国のルールにのっとっているため、残業が45時間を超えると罰せられます。日本の企業と違いサービス残業は一切ありませんし、ホワイトだと思います。
林田:外資企業ならではの特性ですね!人間関係についてもお尋ねしてよいですか?
前職と違い「同期」という概念がなくなったため、相談できる仲間が減ったように思います。
林田:少しデメリットですね。仕事以外で遊ぶような関係性の人もできにくいですか?
あんまりないです。自分が抱えている部下との飲み会は多いんですけどね。部下が仕事で頑張ってくれる分、飲み会の費用は上司である自分が全額負担していますよ。
林田:日本企業の飲み会文化とあまり変わらないですね!年収は中小企業から大企業に転職してどう変わりましたか?
年収は1.5倍以上になりました。某航空システム子会社では管理職でがんばっても年収900万円くらいでしたが、アクセンチュア株式会社では一般職でも年収1,000万円越えなんですよ。
さらに、転職の場合は前職の2割り増しの年収で採用されます。その後、マネージャーになれば10〜15%ほど年俸が上がりますね。
林田:まさか一般で年収1,000万円越えるなんて驚きです。
入社1年目が年収650万円くらいなんですよ。その後は自分自身の単価が上がっていくため、どんどん年収も上がりますね。
林田:すごいです!前職よりもプライベートの時間は取れるようになりましたか?
非常にプライベートの時間が取りやすくなりましたね。会社はワークライフバランスを重視しており、育休を取る男性も多いです。
私は会社経営と法人サッカーチームの運営をしていますが、プライベートの時間が取りやすいため余裕で取り組めます。外資かつ大企業だからこそ、本業もプライベートも充実させることができているのだと思います。
林田:流石です!ちなみに福利厚生に関してはどうですか?
アクセンチュア株式会社の福利厚生は、福利厚生分を給料に還元されています。
ただ、カフェテリアプランやクライアントのサービスに関する割引プランがあったりと、完全にないわけではないです。そこも個人次第といった感じです。
前職から転職する時の苦労した点
林田:大手企業への入社までの転職ステップを教えてください。
転職を考えるきっかけになったITコンサル企業では紹介で受けたため書類選考がなく、いきなり最終面接でした。
アクセンチュア株式会社はリクルートキャリア経由で受け、書類の送付や面接日時の調整はエージェントが対応してくれましたね。書類選考通過後は1次面接・2次面接を受けるという流れでした。
林田:面談では何がみられているのでしょうか?
言葉のキャッチボールができるかどうかが一番重要だと思います。また、考えるのを止めない人も高い評価を得ています。
アクセンチュア株式会社では試験問題として課題が与えられて、10分間でその課題に対しての解決策を提案しなければいけませんが、その解決策の内容というよりも「どう考えたか」や「どう伝えるか」などが見られています。
林田:メタ推定みたいなことをするんですか?
そうですね。フェルミ推定論がメインの話題で、ロジックを持って考えていることが見られています。
林田:難しそうです!合否はどのタイミングで知らされるんですか?
自分の場合は、2次面接で役員から「採用するからいくら欲しい?」と言われました。
普通だと二次面接の当日に連絡がくる場合は落ちることが多く、2週間後に連絡がくる場合は受かることが多いです。人材を採用する場合は、アメリカ本国に対して人材採用の連絡をするため時間がかかってしまうんですよ。
林田:大手企業の面接を突破できた理由は何だと思いますか?
積極性を持っている点と目先のタスクだけではなく全般を見ようとする姿勢が面接を突破できた要因だと思います。
全体的な流れを読める人でないとコンサルはできないので、視座を高く持っているような態度が評価されたのではないでしょうか。
林田:なるほど!コンサルにはどういう苦労がありますか?
プロジェクトのゴールとベンダーの目的が異なるため、意思疎通が難しいです。アクセンチュア株式会社側と顧客側の両方の立場を理解することが重要だと思います。
林田:発注する側と発注される側の両方の立場を理解できるのは、どちらも経験した鈴木さんならではの強みですね。前職での実績はアクセンチュア株式会社で評価されたと感じますか?
アクセンチュア株式会社は学歴や資格をあまり重視していないので、前職での実績は特にみられていないと思います。
実績も本人がどういう経験をしてきたかが重要です。自分の場合は、運営しているサッカーチームのマネジメント方法などの経験が見られていたと思います。また、フェルミ推定論への回答姿勢も大きいでしょう。
林田:フェルミ推定論に対しては、どう対策をすれば良いのですか?
自分は面接前日の夜中にフェルミ推定論に関するネット記事を1回読んだだけでした。
何が来ても対応できる理論(公式)を覚えるのが重要だと思います。
林田:参考になります!今のアクセンチュア株式会社での成功は前職の某航空システム子会社での実績によるものだと思いますか?
アクセンチュア株式会社に入社して1から勉強し始めたので、前職の実績は現職での成功に無関係だと思います。
社会人としての経験は活かされていますが、某航空システム子会社でのスキルはあまり活かされてないです。
林田:やはり向上心を持って新たに勉強することが重要ですか?
重要です!私はマウスを使わずにPC作業できるようショートカットやカーソル移動の練習をしました。資料作りが圧倒的に早くなって、考える時間が増えましたね。
林田:大企業に転職した後も学びを続けるというのはとても重要ですね。現職の会社は転職組と生え抜き組のどちらが多いですか?
転職組が多いです。プロパー社員の採用数は圧倒的に中途の方が多く、転職組率は7割ぐらいだと思います。出戻り組もいますし。
林田:アメリカ企業らしく転職を繰り返す出戻り組もいるんですね!
顧客企業にスカウトされたり、給料の良いコンサルファームに転職したり、起業したり、皆色んな理由で転職しています。
ただ、給料が上がりすぎると転職がしにくいです。そういう人はイグジットプランを考える必要がありますね。
転職エージェントの利用について
林田:リクルートキャリアを利用されたとのことですが、他のエージェントは利用されましたか?
いいえ、リクルートキャリアのみでした。
林田:なぜリクルートキャリアを利用したんですか?
リクルートキャリアは他のエージェントよりもコネクションや交渉力があると感じました。まるでサッカーの移籍交渉の代理人みたいです。
リクルートキャリアはスケジュール調整も一手に引き受けてくれるため、他のエージェントを併用するよりもリクルートキャリア1社でスケジュール管理した方が楽だとも思いました。
林田:転職エージェントの利用と自力で転職するのとで大変さは変わると感じますか?
転職エージェントを利用すると、選考プロセスが大きく短縮されるため利用した方が良いと思います。
一度、転職エージェントを利用せずにアクセンチュアを受けましたが、大変でした。書類提出後に総務から電話面談があり、その後に面接があるんですよね。以前はこの電話面談で落選したので、自力での転職は狭き門だと思います。
林田:やはり転職エージェントは利用した方が良いですね。
転職エージェントを利用すると、いきなり面接からなので良いと思います。
中小・ベンチャー企業から大手企業への転職を目指す人へ
林田:中小企業から大手企業へ転職したいと考えている人に向けてメッセージをください!
どういう立ち位置の企業に転職したいか明確にした方が良いです。
世の中の会社は大きく3つに分けることができると思います。例えば航空業界を見てみると、飛行機を運行する航空会社系が右だとしたら、真ん中にチケットを売るJTB、左にその消費者がいる3層のイメージです。
林田:3層についてもっと具体的に教えていただいても良いですか?
一番右(例:JAL)にいれば大企業である確率は高く、仕事内容も楽なんです。
例えば台風で飛行機が飛ばない際は、チケットを買ったJTBにクレームが入ります。でも、JALに対してはクレームがこないので、さっさと帰宅できるんですよ。JTBのように真ん中の立ち位置の企業にいると、大変なんです。
ただその分、真ん中の立ち位置ではスキルはつきやすいし、転職もしやすくなると思います。
林田:なるほど!確かに立ち位置によって仕事の大変さが変わってきますね。
私自身、仕事でやりたいことは未だにないです。
しかし、自分がどういうビジョンで転職したいのか考えた結果、アクセンチュア株式会社に転職しました。アクセンチュア株式会社は1層目と2層目の間にいるイメージですが、やはり企業の立ち位置を意識したからこそ転職に成功したのだと思います。
林田:貴重なお話ありがとうございます!では、今回のインタビューは以上になります。本日はお忙しい中ありがとうございました!
こちらこそありがとうございました!転職する方は、どういう立ち位置の企業に転職したいか明確にしてみてくださいね。