「ブラック企業を辞めるにはどうすればいいの?やばい会社をスムーズに退職する方法が知りたい!」
極端な長時間労働やハラスメント行為の横行など、コンプライアンス意識が著しく低い『ブラック企業』。
そんなブラック企業を辞めようと、タイミングを見計らっている人もいることでしょう。
- ブラック企業の辞め方が知りたい
- トラブルを起こさずに辞めたい
- ブラック企業をスムーズに辞める方法はある?
など、しっかり事前準備をしてブラック企業を辞めたいはず。
そういうわけで今回の記事は、ブラック企業の辞め方をわかりやすくご紹介していきます。
さらに、ブラック企業を退職する時にありがちなトラブルや、スムーズに辞める方法もお伝えしていきますので、ぜひ最後までチェックしてみてください!
・ブラック企業の辞め方は、まず『就業規則で退職を申し出る時期の確認』と『引き止められにくい退職理由の準備』をする。
・申請は『退職願を出す』か『上司に直接伝え』、業務の引き継ぎも忘れない。
・トラブルになった場合、『内容証明の郵送』や『退職代行サービス』を利用する。
ブラック企業の辞め方とは?事前準備と退職までの流れ
では、ブラック企業の辞め方をわかりやすくご紹介していきます。
結論から言うと、スムーズにブラック企業の退職するまでの流れとは以下です。
- 就業規則で退職を申し出る時期を確認する
- 引き止められにくい退職理由を準備する
- 退職願を出すか、上司に直接伝える
- 業務の引継ぎを行う
- 離職票を受け取って退職する
ブラック企業を辞める際は事前準備を完璧にして不備のないようにしたいものです。
という事で、上記で挙げた項目についてそれぞれ詳しく見ていきましょう!
就業規則で退職を申し出る時期を確認
まず退職をいつまでに伝えればいいのかを就業規則で確認しましょう。
就業規則は会社ごとに内容が異なるため、退職を申し出る時期も「1ヵ月前」や「3ヵ月前」などさまざまです。
ただし就業規則で定められている内容は、会社で独自に決められたルールであり法律ではありません。
”当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。”
引用元:民法第627条
上記にあるように、退職希望日の2週間前までに申し出れば辞められるため、就業規則はあくまでも「お願い」になります。
会社側は退職希望者が出ると、後任者を探したり引継ぎしたりしなければなりません。
それらの時間を考慮して、辞めるまでに一定の期間を設けて業務に支障が出ないようにしているんです。
ちなみに民法第627条は、派遣社員などの有期雇用の社員には適用されません。
引き止められにくい退職理由を準備する
次に、引き止められにくい退職理由を準備しましょう。
ブラック企業なだけに、辞める理由にできるだけケチをつけられたり文句を言われたりしないようにするためです。
退職理由は以下のようなものがあるので、参考にしてみてください。
- チャレンジしたい仕事がある
- 資格取得のために勉強したい
- 家族の介護が必要になった
- 引っ越すことになった
前向きな退職理由以外はもちろん、やむを得ない退職理由を伝えることも有効だと言えます。
ただし嘘を言って辞める場合は、退職するまでバレないように注意しなければなりません。
上司から引き止められにくい退職理由の詳細ついて「引き止められない退職理由を紹介!上司からの引き止め対処法も解説」で詳しく解説しています。気になる方はこの記事と合わせてご覧になってください。
退職願を出すor上司に直接伝える
引き止められにくい理由を考えたら、退職願を出すか上司に直接伝えましょう。
ただし口頭で伝えると、ブラック企業の上司は「聞いていない」などと言い出しかねません。
なので余計なトラブルを避けるために、退職願を提出するのがおすすめです。
あらかじめ上司にアポイントを取り、落ち着いて退職を伝えられるよう時間を作ってもらってください。
「忙しいから」などと言われることがないよう、月末月初や朝の時間帯を避けましょう。
業務の引継ぎを行う
会社に退職の意思を伝えたら、業務の引継ぎを行いましょう。
事務職や技術職に関わらず、業務のマニュアルがある職場が多いので、内容を見直してみてください。
引継ぎは基本的に、ブラッシュアップしたマニュアルに沿って行います。
余裕があればイレギュラーに発生する業務も引き継いでおくと、後任者にとって親切かもしれません。
また何を引き継いだかわかるように、引き継ぐ項目をリスト化しておくことをおすすめいたします。
引き継いだ日も記入して上司にも共有しておくと、状況を把握してもらいやすいでしょう。
退職したいけど引き継ぎ業務をやりたいくないという方は「引き継ぎしないで会社を辞めたい人におすすめの方法を紹介|引き継ぎをしないで辞めてもいい理由も解説」を参考にしてみてください。
離職票を受け取って退職する
退職日を迎えたら、会社に貸与物を返却して辞めましょう。
離職票に関しては通常、退職日から10日~2週間後に郵送で自宅に届くので、受け取ったら完全に辞めたことになります。
2週間以上経っても離職票が届かない場合は、会社に問い合わせてみてください。
もし失業手当をもらうのであれば必ず離職票が必要になるため、早めに会社に確認することをおすすめいたします。
ちなみに健康保険証や社員証などは、退職後に会社に郵送で返送しても構いません。
やばい会社なら注意して!ブラック企業退職時にありがちなトラブル
辞めたい時に辞められれば問題ありませんが、ブラック企業の場合トラブルになる可能性があります。
- 有休消化させてくれないことがある
- 離職票を発行してくれないことがある
- 理由をつけて引き止められることがある
- 脅迫されることがある
これらのトラブルが起こりがちなので、対策を含めてそれぞれ詳しく見ていきましょう!
有給消化させてくれないかも! 残日数を確認して交渉しよう
ブラック企業は有給消化させてくれないことがあります。
会社から有給消化を拒否されても、何も反論せず言われるがままに働き続ける人がいるかもしれません。
ですが、有給は労働者に与えられた権利のため、会社は拒否できないんです。
正当な理由なく有給取得させてくれないのは違法になるため、堂々と休んでいいことを覚えておいてください。
それを踏まえて、自分の有給の残日数を確認しましょう。
引継ぎの都合上、退職を申し出て辞める日まで、すべての日数を有給消化できないかもしれません。
それでもできる限り有給を使えるよう、会社と交渉してみてください。
離職票を発行しないことも…必要書類はすべて受け取ってから辞める
ブラック企業は離職票を発行しないことがあります。
ですが雇用保険法第76条3項により、離職票は退職者が希望すれば必ず発行しなければなりません。
必ず退職する前に、離職票の発行をお願いしておきましょう。
ちなみに離職票は退職と同時に受け取れるものではなく、10日~2週間後に自宅に送られてきます。
3週間以上経っても送られて来ない時は、会社に問い合わせてみてください。
会社に直接連絡したくなければ、ハローワークに相談すると状況を確認したうえで代わりに督促を行ってくれます。
しかしブラック企業の場合、ハローワークの督促も無視することがあるでしょう。
その時は労働基準監督署に相談してみることで、法令に違反しているのが明らかな場合、積極的に対応を進めてくれるはずです。
理由をつけて引き止められるかも! 辞める意思が固いことを伝える
ブラック企業は理由をつけて引き止めてくることがあります。
引き止めてくる理由の一例は以下のようなものです。
- 待遇面の改善を交渉してくる
- 退職時期を延ばされる
- 後任者がいないと言われる
- 部署異動を打診される
- 退職者の情に訴えてくる
これらの理由を並べて引き止めたところで、ブラック企業の根本が改善されるわけではありません。
辞める意思が固いことを伝え、いかなる理由でも断り続けてください。
ここで自分が折れて働き続けてしまうと、いつまで経っても辞められなくなるので意志は曲げないようにしましょう。
退職拒否!? 脅迫されたら労基署や第三者機関に相談しよう
ブラック企業は退職を伝えたら脅迫してくることがあります。
企業側が退職希望者に対し退職を認めず、強制的に雇用契約を継続することはできません。
たとえば、以下のような脅しをかけてきた時は、労基署や第三者機関(労働組合など)に相談してみてください。
- 損害賠償を請求する
- 給料を払わない
- 顧客に迷惑がかかる
ちなみに一般的な退職において、損害賠償が認められることはないので、脅迫に屈しないようにしましょう。
なお、労基署などに相談する際、証拠があると速やかに動いてもらえます。
たとえば会社側との会話を録音したり、メールのやり取りを提出したりして「違法である」という証拠を見せるようにしてください。
ブラック企業の確実な辞め方!やばい会社でもスムーズに退職するには?
ここからは、ブラック企業の確実な辞め方をご紹介していきます。
結論から言うと、以下の方法を使うとやばい会社でもスムーズに退職できるはずなので、ぜひ利用を検討してみてください。
- 退職届を内容証明郵便で提出する
- 退職代行サービスを使う
それでは、それぞれの項目について詳しくお話していきます!
内容証明郵便など正式な書類として退職届を提出する
ブラック企業を確実に辞めるために、内容証明郵便で退職届を提出する方法があります。
内容証明郵便は、いつ誰が誰にどのような文書を送付したのかという内容を、公的に証明できる郵送方法です。
会社が郵便物を受け取った日も記録されるため、「受理していない」とは言えません。
なので、退職届の受理日から2週間後に退職できることになり、有給消化すれば出社せずに会社を去ることも可能です。
なお、稀に会社から内容証明郵便の受け取りを拒否されることがあります。
その際は退職の意思を伝えたことにならないため、すぐに辞められなくなってしまうんです。
内容証明は受け取りを拒否されたことも記録に残るので、その証拠を持って労基署に相談に行ってみてください。
労基署がアドバイスをくれたり、場合によっては会社に勧告したりするはずです。
後からトラブルになるのを避けるためにも「退職届は郵送できる!書き方や送付方法の手順を解説」をぜひ参考にしてみてください!
退職代行サービスを使って交渉や請求をしてもらう
ブラック企業は、退職代行サービスを使えば確実に辞められます。
退職代行サービスでは、退職の意思を従業員本人に代わって会社側に伝えてくれるので、上司と話し合う必要がありません。
また多くの業者は、24時間365日体制で受け付けているため即日対応も可能です。
退職代行は業者が会社に連絡すればほぼ確実にその場で退職が決定し、辞めるまでのやりとりをすべて代行してくれます。
その際、残業代を含めた賃金未払いや有給取得についても交渉可能なので、会社に言うべきことがあれば伝えましょう。
ちなみに業者が会社に、本人に連絡しないように伝えてくれるので安心です。
仮に電話やメールが来ても無視して構いません。
退職代行の費用を払っても問題ない人は、確実に辞められる退職代行サービスをおすすめいたします。
まとめ
今回は、『ブラック企業の辞め方』について取り上げました。
スムーズに退職するために、以下の流れに沿って最終日を迎える準備をしましょう。
- 就業規則で退職を申し出る時期を確認する
- 引き止められにくい退職理由を準備する
- 退職願を出すか、上司に直接伝える
- 業務の引継ぎを行う
- 離職票を受け取って退職する
またブラック企業にありがちなトラブルについては、具体的な対策をお伝えしたのでぜひ参考にしてください。
それでもトラブルになった場合、以下の方法で退職の手続きを進めてみましょう。
- 内容証明で退職届を送付する
- 退職代行サービスを利用する
どれだけ悪質な会社でも必ず退職できるので、今回ご紹介した内容を早めに実行することをおすすめいたします!