IT営業の種類10個を紹介!職種別に業務内容や企業例、転職に必要なスキル・資格、平均年収を徹底解説

IT営業はやりがいがあり人気も高く、転職を希望する人も多い職種です。

ただ、IT営業職は細かく種類が分かれており、業界研究や自己分析をしてもどの営業職を選べばいいか判断するのは難しいと思います。

そこで、本記事では主なIT営業職を10種類ご紹介、各種類別に徹底解説していくのでぜひ参考にしてください。

本記事でわかること
  • おすすめのIT営業職
  • IT営業職に必要な準備・スキル
  • IT営業職に向いている人の特徴

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IT営業職は4種類に大別される

IT営業職は4種類に大別される

IT営業職は情報システム開発やソフトウェアの導入など、ITのサービスに関する営業活動を行う職種です。

IT業界やIT企業は下記のように大きく4種類に大別されます。

IT営業職の種類

衰退期のIT営業は古くからあるハードウェアなどの営業で、営業手法もパターン化しており、就職・転職のしやすい領域です。

成熟期は市場構造が固定化しており、大手IT企業が多く安定的な待遇が期待できます。

成長期はサービス需要が高まり市場が拡大中の領域です。

導入期は新しい技術の市場でこれから成長が見込まれますが、スキルが求められる上級者向けと言えます。

それぞれ、以下で詳しく解説していきます。

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IT営業職の種類①就職・転職しやすい衰退期

IT営業職の種類①就職・転職しやすい衰退期

衰退期に分類されるIT営業は、古くからある営業手法で業界も老舗の大手IT企業が独占状態です。

衰退期とはいえ大手企業が多いので平均給与は低くありません。営業もパターン化されているので、就職・転職がしやすいのも魅力です。

ただし、将来性という上では不安が残り、営業スキルが身につくかも本人の努力次第でしょう。

以下では、衰退期の営業の種類について具体的にご紹介します。

IT営業職の中で最も歴史が古いハードウェア営業

ハードウェア営業はIT営業職の中では最も歴史が古く、文字通りパソコンや通信機器などのハードウェアを売る営業です。

ハードウェア営業を行っている代表的な企業は、以下のような企業です。

ハードウェア営業を行っている代表的な企業
  • NEC
  • 日立
  • 電通
  • Apple
  • Sony

営業方法はルート営業や代理店営業が多い傾向にあります。

大手企業がほとんどなので転職先としては安定しており魅力的ですが、未経験からの転職は難しいでしょう。

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実態は人材派遣業に近いSES営業

SESは「System Engineering Service」の略で、システムエンジニアをクライアント先に派遣して労働力を提供するサービスです。

つまりSES営業は、ITエンジニアの人材派遣をする営業のことで、主にアポイントの獲得やエンジニアのフォローを行います。

SES営業の代表的な企業には、以下のような企業があります。

SES営業の代表的な企業
  • 富士ソフト
  • フォーカスシステムズ
  • システナ
  • 鈴与シンワート
  • コムチュア

SES営業にはコミュニケーション能力はもちろん、IT業界のトレンドを掴んでおく情報収集能力も求められます。

最近では、所属エンジニアの勤怠・契約・案件情報の管理を自身で把握でき、業務やメンタル面のフォローまで実施してくれる「Fairgrit®」のような管理ツールも出てきました。

しかし、SES営業が行う人対人のコミュニケーションも変わらず求められると考えられます。便利な管理ツールを活用しながら、SES営業が活躍していく未来は遠くないでしょう。

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システム導入の提案から保守・運用までこなすSIer営業

Sler営業はシステム開発のコンサル営業で、ルート営業が中心です。業務内容はシステム導入の提案から保守・運用までこなします。

Sler営業を行う代表的な企業には、次のような企業が挙げられます。

Sler営業を行う代表的な企業
  • 野村総研
  • NTTデータ
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • 新日鉄住金ソリューションズ

営業でもシステム導入の提案をするため豊富なIT知識が必要となり、IT知識のない未経験者からの転職は難しいですが、その分年収は期待できる職種です。

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IT営業職の種類②安定的な待遇の成熟期

IT営業職の種類②安定的な待遇の成熟期

成熟期に属するIT営業職の市場は固定化し、大手IT企業がシェアを独占している状態です。

顧客も大手企業が多いので、平均年収は高く転職先として人気の領域と言えるでしょう。

転職難易度は高いですが、入社できれば高待遇を受けられ、大手企業向けのIT知識や営業力を身につけられます。

将来性の部分でも、まだまだ安泰な領域なのでおすすめです。ここからは、成熟期に該当するIT営業職の種類を具体的にご紹介します。

IaaS、PaaS、BaaSなどのクラウド営業

クラウド(クラウドコンピューティング)とは、インターネットなどのネットワーク経由でデータやアプリをユーザーが利用できるサービスの総称です。

この市場は大手IT企業の中でも特にグローバルIT企業に独占されています。代表的な企業は以下のような企業です。

クラウド営業の代表的な企業
  • GCP(Google Cloud Platform)
  • AWS(Amazon Web Services)
  • Microsoft Azure

世界的にも有名な企業ばかりで転職難易度は非常に高いですが、入社できれば高待遇・高収入は間違いありません。

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大手企業向けの営業が多いパッケージ営業

パッケージ営業は、パッケージソフトウェア・ERPの営業をする職種です。先にシステム開発してパッケージにされた商品を売っていくだけ仕事なので、営業力が求められます。

代表的な企業は、以下のような企業です。

パッケージ営業の代表的な企業
  • マイクロソフト
  • アドビ
  • Oracle

こうした大企業にいきなり転職するのは難しいですが、中小企業やベンチャー企業などであれば未経験者でも転職できる可能性があります。

パッケージ販売は顧客も大企業が多いため、給与も高く大企業向けの営業スキルが身につきます。

顧客の課題解決に向けた提案を行うITコンサル

ITコンサルはシステムの導入や提案を通してクライアントの課題を解決していく、IT専門のコンサルタントです。

ITコンサルの代表的な企業は、以下のような企業があります。

間違いなく高待遇・高収入ですが、ITを知り尽くした人の中でも選ばれたエリートが勤務できるような企業ばかりなので、転職の難易度は非常に高いです。

大手IT企業を顧客に持つコンサル企業以外は需要がなくなってきており、落ち着いた市場と言えるでしょう。

IT営業職の種類③将来性が高い成長期

IT営業職の種類③将来性が高い成長期

成長期に属するIT営業ではサービスの需要も高く、市場が拡大している勢いのある領域です。

現在は市場の拡大のスピードに人材が追いついていない状況で、未経験者でも転職できる可能性が大いにあります。

今は入社後の待遇や給与が普通でも、将来的には高待遇が受けられる可能性が高く、企業の成長に貢献した人材として市場価値も上がるでしょう。

以下では、成長期にあるIT営業職の種類をご紹介していくので、職種にこだわりがなく転職を狙っている人はぜひ参考にしてください。

モバイルアプリ、Webアプリ、先端技術実装の受託開発営業

モバイルアプリ、Webアプリ、先端技術実装の受託開発営業は開発需要も高まっている傾向にあるため、安定した市場で給与も悪くありません。

以下は、受託開発を行っている企業の例です。

受託開発を行っている企業の例
  • ネオマウント
  • TMCシステム
  • フレスコ

この業界はライバルが多いため、営業をして仕事を勝ち取るためにはかなりのIT知識が必要になります。

SaaS型のAIソリューション営業

AIの種類はさまざまありますが、SaaS型はWebを介して利用できるサービスです。この業界は日々技術が進歩しているので、営業をするなら常に知識を仕入れておく必要があります。

具体的な企業の例は以下の通りです。

SaaS型のAIソリューション営業を行う代表的な企業の例
  • AI inside
  • PKSHA
  • FRONTEO

市場の発展と共に企業の成長も目覚ましく、将来的には高待遇を受けられる可能性があります。

AI分野に興味がある人には、ぜひおすすめしたい職種です。

IT営業職の種類④上級者向けの導入期

IT営業職の種類④上級者向けの導入期

導入期は市場の発達の初期段階で、非常に難しく不安定であるため上級者向けです。また、この段階ではほとんどが新規開拓の営業活動になります。

さらに導入期の初期段階だと、サービス企画や検証実験などを行いながら市場で優位を取れる商品を作っていくため、営業とは言えない仕事になるかもしれません。

知識も豊富でリスクも背負える上級者向けの領域になりますが、携わることで事業開発の知識や最新技術への知見がつき、またとない体験ができるでしょう。

導入期に属する代表的な職種には、以下のようなものがあります。

IoT系のAIソリューション活用営業

IoTとは、従来インターネットに接続されていなかったさまざまなもの(家電・車・住宅・電子機器)などがインターネットを介してつながることです。

そこにAI機能を搭載することで、より高度なサービスを提供していくのがこの営業です。

今注目されている市場なので事業拡大のチャンスが多く、転職先としてもハードルが低いというメリットがあります。

VR、AR、MRなどのxR活用営業

VR、AR、MRはそれぞれVR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)のことで、その総称をxRと言います。

これらは活用営業も現在注目を浴びている市場で、今後拡大の可能性が高く需要のある分野です。

ゲーム以外のビジネス領域ではまだ導入期の初期段階なので、チャレンジングな職種と言えるでしょう。

IT営業職の種類で平均年収・残業時間は異なる

IT営業職の種類で平均年収・残業時間は異なる

IT営業職の種類で平均年収と残業時間は異なります。

転職希望の業界研究をする上で、まずはしっかり頭に入れておきましょう。

IT営業職の種類で平均年収・残業時間は異なる

IT営業職の種類別の平均年収

転職する上でまず気になるのが、IT営業職の平均年収だと思います。以下はIT職種別の平均年収です。

職種平均年収
プロジェクトマネージャー664万円
ITコンサルタント584万円
IT営業478万円
サーバーエンジニア463万円
SE・プログラマー417万円

※参考:doda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】

IT関連の他職種と比べてもIT営業職は平均以上の年収になり、未経験からの転職でも可能なことを考えると優位だと言えます。

今後のIT人材の需要を考えると、年収の伸びにも期待できるでしょう。

IT営業職の種類別の残業時間

IT業界は残業が多くなりがちなので、転職時には残業時間も非常に気になる要素だと思います。

平均年収が高くても、残業が多くあまりにもプライベートを犠牲にするのは避けたいところです。

職種平均残業時間
ITコンサルタント29.7時間
プロジェクトマネージャー29.6時間
SE・プログラマー27.0時間
IT営業25.7時間
サーバーエンジニア21.6時間

※参考:doda「90職種別の残業時間ランキング

IT営業職の平均残業時間は他IT業種と比べて平均的な残業時間ですが、全職種の平均残業時間である22.8時間と比較すると、上回る結果でした。

今からIT業界へ転職を検討している人におすすめの営業の種類

今からIT業界へ転職を検討している人におすすめの営業の種類

今からIT業界への転職を検討している人におすすめなのは、SaaS型の営業職です。この業界は従来の営業から以下の3つの分業体制に移行しつつあります。

SaaS型の営業職の分業体制
  • インサイドセールス
  • フィールドセールス
  • カスタマーサクセス

インサイドセールスはマーケティング部門が達成した優位性を確かなものにして、フィールドセールスに引き渡す役割を担います。

フィールドセールスは、インサイドセールスから受けたリードを商談化して受注までこぎつけるのが役割です。

カスタマーサクセスは、フィールドセールスが獲得した顧客に対して課題を解決する成功体験をしてもらい、継続的な契約をしてもらうために支援します。

このように分業されているため個人の負担が少なく、また将来性も高いのでぜひ狙いたい職種です。

IT営業職に新卒・未経験でも向いている人の特徴

IT営業職に新卒・未経験でも向いている人の特徴

IT営業職に新卒・未経験でも向いている人は、以下のような特徴があります。

IT営業職に新卒・未経験でも向いている人の特徴
  • 問題解決能力が優れている
  • IT分野への深い興味・関心がある
  • モラルを重視できる
  • コミュニケーション能力が高い

IT営業職は、クライアントの問題解決を提案する機会も多くあります。また、冷静で迅速な判断が求められる場合もあり、的確に対応できる人材は重宝されるでしょう。

IT分野への深い興味・関心を持っていることも重要です。IT分野は進歩が著しいため、常に業界のトレンドが変化し続けます。

多くの情報が飛び交う中で、常に興味・関心を持って情報収集ができる人はIT営業職向きです。

最後に、クライアントを相手にするので期限を遵守し、コミュニケーション能力があるのは営業として必須になります。

IT営業職に向いていない人の特徴

IT営業職に向いていない人の特徴

以下では、IT営業職に向いていない人の特徴も紹介していきます。

IT営業職に向いていない人の特徴
  • 直観的なコミュニケーションが好き
  • 黙々と仕事をするのが好き
  • ノルマ達成の追求が苦手

直観的なコミュニケーションが好きという人はIT営業職には向いていません。

もちろんコミュニケーション能力は営業に必須のスキルですが、営業で相手にするのは法人で、具体的で論理的な根拠を示す必要があります。

そして、当然黙々と仕事をするのが好きな人は、高いコミュニケーション能力の求められる営業職自体に向いていません。

ノルマ達成の追求が苦手な人は、日々ノルマと隣り合わせの営業職では疲れてしまい、長続きしないでしょう。

IT営業職への転職に必要なスキルと資格、準備

IT営業職への転職に必要なスキルと資格、準備

IT営業職を検討している人は、確実に希望の転職を決めるために準備をしっかりしておきましょう。

It分野における製品やサービスは、革新的な進歩により常に進化して行きます。それだけに、この業界で重要な能力や営業手法も変化します。

営業職として成功するためには、「聞く」「提案する」「コントロールする」という基本的な能力を身につけることが重要です。

さらに、IT業界ではITに関する知識が必須条件であり、資格の取得が求められることも少なくありません。

資格が絶対条件ではありませんが、IT営業として成功したい人は以下のような資格を身につけておくと有利です。

IT営業として成功したい人におすすめの資格
  • 基本情報技術者
  • 応用情報技術者

これらの資格以外にも、IT営業では市場のトレンドを常に把握しておく必要があります。

IT営業職への転職を成功させる第一歩はマイナビエージェントの登録

ひと口にIT営業職といっても様々な種類があるため、まずは自分の興味があるジャンルを絞り込み、その業種について業界研究をしっかりすることが重要です。

またIT営業職は業界によっても難易度がかなり変わるので、自分のスキルにあった業界を選ぶのも転職を成功させる鍵の一つです。

とはいえ、膨大な数のIT企業の中から自分に合った企業を選ぶのは至難の業なため、転職を検討している方は、転職エージェントに頼って自分に合った企業を探してもらいましょう。

転職を成功させる第一歩は、人材業界大手で多くのIT企業の求人を持っているマイナビエージェントへの登録です!

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IT営業に転職したいなら、『IT業界ノート』というサイトの「IT営業への転職におすすめの転職エージェント6選【診断表つき】」が参考になるのでぜひ見てみてください。

IT業界に転職するなら、『THE NUNOBLOG』というサイトの「IT転職エージェントおすすめ比較ランキング22選【口コミ・評判あり】」も必読です。

編集者1

杉田 陸 - キャリアクラス編集部

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新卒で福岡県のメーカー企業に入社し、営業とSNSマーケティングを経験。1年半後、本当にやりたいことを見つめ直し、未経験でWebマーケティング業界への転職を決意。2021年8月にウェブココル株式会社へ入社する。自身の第二新卒で転職を成功させた体験をもとに記事コンテンツの作成する。一般社団法人プロティアン・キャリア協会が行う『プロティアン・キャリア検定資格』に合格(合格証明)。
※プロティアンキャリア検定は、自身・他者のキャリア開発に活かせる、変化する新時代のための認定資格

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編集者2
千田 究太郎 - キャリアクラス編集部

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新卒でマーケティング支援会社に入社。その後、Web広告を扱う企業を中心に二度転職を経験したのち、ウェブココル株式会社に入社。自身の転職成功経験を踏まえて、主に第二新卒〜若手の転職情報に精通。最新の転職情報をお届けします。

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大島 大地 - ウェブココル株式会社取締役

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新卒で東証プライム上場メーカーへ入社。その後上場企業傘下のWebメディア企業へ転職し、ウェブココル株式会社の取締役へ就任。採用の全責任者として、年間100名近くの採用選考を実施し、社員0名→25名へグロース。自社において幅広いなリクルーティングサービスを利用し、多くのサービスに精通。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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執筆者情報

キャリアクラス編集部のメンバーは全員転職経験者で構成されています。また、転職サービスを複数利用して転職活動を成功させたメンバーです。キャリアに悩んだ経験のある我々だからこそ発信できるキャリアの情報をお届けします。

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