面接が始まってすぐのタイミングで行う自己紹介。スピーチみたいで苦手な方も多いはず。
しかし、自己紹介でいい印象を与えることができれば、その後の面接を有利に進められ、内定に一歩近づくことが出来ます。
今回は、第二新卒の面接での自己紹介のウケがいい回答例、突破するための対策法をご紹介します。
自己紹介を自分のものにして、内定を勝ち取りましょう。
転職面接で自己紹介が大切な理由
自己紹介を上手く行えれば、面接突破がグッと近づきます。自己紹介が重要な理由について、改めて確認しておきましょう。
第一印象が決まる
自己紹介は面接のはじめに行うもの。自分自身の第一印象は、自己紹介によって決まります。
心理学で「初頭効果」と呼ばれます。初頭効果とは、最初に与えた情報や印象が後の情報にも及ぼすことを指します。
すなわち最初に与えた印象が良ければ、後にイマイチな印象を与えたとしても、最初の良い印象がカバーしてくれる可能性があるということです。
自己紹介でいい印象を与えることができれば、もし後の質問で失敗してしまったとしても、リカバリーできるかもしれません。
面接のネタを提供する
面接は職務経歴書、そして自己紹介で提供したネタを元に進んでいくことが多いです。逆に言えば、ここで提供した話題以外のモノが出るパターンは多くないということ。
自己紹介で話したいネタを率先して提供することで、次のメリットがあります。
- 用意しているので自信を持ってを話すことができる
- 聞かれたくない話題を避けられる
自己紹介で「面接の目次」をつくるようなイメージ。自分の話したいネタを面接官に伝えましょう。
面接官が職歴・経歴を復習する
面接官側の都合ですが、自己紹介中に応募者の復習をする方は多いです。
複数の応募者がいる中で、情報が混じっていることもあるため、自己紹介を聞いて情報整理をします。
自己紹介を簡潔に伝えることで、「自分は○○という人間だ」という印象を与えることができますので、しっかりと対策していきましょう。
自己紹介の時間の目安
面接において大切な自己紹介。
時間の目安は1分程度です。字数にすると300字程度と言われています。
職務経歴書の概要には、だいたい150字〜200字程度書いているはずです。情報を少しだけ補足するイメージで準備しましょう。
受かる職務経歴書の書き方は「【通過テンプレート・記入例あり】第二新卒の職務経歴書の書き方まとめ。」にて詳しく解説しています。
第二新卒の自己紹介のテンプレート回答例
「【通過テンプレート・記入例あり】第二新卒の職務経歴書の書き方まとめ。」でも解説しましたが、面接の自己紹介は「職務経歴概要」の部分をベースとして、プラスアルファの情報を加えれば完成です。
実際に面接通過をした自己紹介の回答例を紹介します。内容は変更していますが、大枠は同じです。カッコ部分を自分の経歴に当てはめるだけで完成します。ぜひ活用してみてください。
私の名前は、(ベンチャー太郎)と申します。
(ベンチャー)大学を卒業後、新卒で(株式会社ベンチャー商事)に入社、約(3)年間、(法人営業)に従事してきました。
日々の業務としては(顧客とのアポ取り、客先訪問、訪問資料、プレゼン資料作成、および売上管理)を行っていました。
(個人の売上額としては、月1,000万円程度。主な担当顧客は、大手の食品メーカーと、材料メーカーでした。)
(営業の仕事においては、常に前年の売上を10%上回ることを目標としており、実現するための方策を日々実践しておりました。)
本日は宜しくお願いいたします。
字数にすると250字程度。本番にはスラスラ言えないことを想定して1分弱の所要時間です。
自己紹介のポイント
少し内容が具体的すぎるので、概要を記載すると以下になります。主に5つの要素で、自己紹介を構成しています。
- 名前
- 大学名、会社名、勤続年数、職種
- 日々の業務
- 日々の業務(できれば数字を交えて)
- 仕事をする上で意識していたこと
各ポイントが意味するものと、面接で与えられる印象について解説します。
名前、大学名、会社名、勤続年数、職種
基本情報として自己紹介をします。最初に職務経歴概要に書いたモノを言うイメージです。
難しくはないですが「〜と申します」と丁寧な表現ができるとベターです。
日々の業務
職種に対して、自身が普段行っている業務を5つほど述べましょう。
面接官は職種を聞いただけで、応募者の日々の仕事を想像できません。特に未経験業界への挑戦ならなおさらです。
日々何を行っていたかを伝えると同時に、面接で聞いて欲しいネタの提供をこちらから先手を打っておきましょう。
日々の業務(できれば数字を交えて)
「日々の業務」に加えて、数字でPR出来る項目があれば、積極的に活用しましょう。
- 営業の場合…売上数字、担当顧客数、担当顧客規模など
- 経理の場合…決算で扱う数字など
- 人事の場合…採用人数、相談人数など
数字を交えて日々の業務を説明することで、具体性を持たすことができ、説得力が増します。
加えて、面接官には「数字を使って会話ができる人材」という印象を与えられます。
数字を使った会話できることは、論理的思考力をアピールすることにも繋がりますので、積極的に使っていきましょう。
仕事をする上で意識をしていたこと
職務経歴書の自己PR部分のチラ見せが目的です。
自分が聞いて欲しいエピソードの概要だけを説明して、面接官の興味を惹きます。効果としては、「面接官に聞いてほしいエピソードに誘導できる」ことです。
面接での失敗に多いのが、想定外の質問をされて答えられなかったこと。この事態を防ぐために、あえて気になるエピソードを最後に設定し、次の質問に備えることができます。
面接の主導権を握る上で、大切なことですので、ぜひ実践してみてください。
ベンチャーでウケがいい自己紹介の話し方・姿勢
ベンチャー企業でウケがいい自己紹介の話し方、姿勢をまとめました。
ベンチャー企業のみならず、第二新卒に求められることなので、積極的に意識しましょう。
笑顔で話す
言うまでもありませんね。特にベンチャー企業は、あまり規模が大きくない企業が多いためか、「人柄」が重要視されます。
笑顔でハツラツと話すだけで、決して悪い印象は持たれません。
自己紹介時はもちろん、面接時は笑顔を意識しましょう。
姿勢を伸ばす
こちらも基本的な事柄です。猫背の人は「自信がない」「頼りない」という印象を与えてしまいます。
きちんと背筋を伸ばして、自己紹介を行いましょう。
ちなみに、簡単な背筋の伸ばし方は腰に力を入れること。胸を張る、背筋を伸ばすといいますが、腰に力を入れるだけで簡単に姿勢をよくできます。
ぜひ試してみてください。
落ち着いたスピードを意識する
緊張しがちな面接の場。自分が思っている以上に、早口で話してしまいがちです。早口で話してしまうと、「落ち着きがない」「聞き取れない」といった印象を与えてしまいます。
参考になるのはニュース番組のアナウンサー。話し方を真似してしまうと機械的になってしまいますが、スピードはアナウンサーを意識するとちょうど良いです。
会社のカラーに合わせる
ベンチャー企業といっても、イケイケの体育会系の会社や落ち着いた会社、実は少し固い会社など、会社によってカラー(特徴)はさまざまです。
話し方や姿勢だけでなく、自己紹介のエピソードも会社の特徴を把握したうえで、面接に臨みましょう。会社研究の具体的な仕方については「【第二新卒向け】内定が近づく転職の企業研究のやり方まとめ」にて解説しています。
面接に突破するための自己紹介の対策法
自己紹介で好印象を得るために、しっかりと事前対策を行いましょう。
丸暗記をせずにマインドマップを使う
よく自己紹介を丸暗記をする人がいますが、おすすめしません。丸暗記のデメリットは2つ。
- 台本を読んでいる感が伝わってしまう
- 文章を忘れると、なかなか思い出せない
丸暗記をしてしまうと、文章で覚えてしまうため、忘れたときに思い出しにくいです。そこでおすすめが「マインドマップ」で覚えること。
下の画像のように、単語の要素で覚えてしまえば、覚えるのも簡単です。
ビデオに録画する
恥ずかしいとは思いますが、自分が話している姿をビデオに録画するのも効果的な手段です。自分を客観的に見ることで、改善点を抽出できます。
「意外に早口」「目線がずれている」「えー、など言いがち」といった、自分のクセに気づいて、積極的に治していきましょう。
他人に見てもらいアドバイスを貰う
面接は結局他人に評価をしてもらうもの。他人に見てもらうのが一番効果的な対策法です。私がおすすめするのが、転職エージェントの利用すること。
友人や先輩のアドバイスもいいのですが、自分をまったく知らない人からの印象を知ることが大切です。
たくさんの模擬面接経験からのフィードバックはもちろん、応募企業の情報も豊富に持っているため、「○○の企業の人事は、××を見ている」といった、ふつうの企業研究では知り得ない情報を貰える可能性があります。
ぜひ積極的に活用して、内定までの最短距離で転職を成功させましょう。
第二新卒のベンチャー転職におすすめの転職エージェントは「【完全保存版】内定がほしい第二新卒におすすめ転職エージェントまとめ」にて詳しく解説しています。
第二新卒の面接の自己紹介についてよくある質問
第二新卒の自己紹介について、よくある質問をまとめました。
退職理由は話す必要ある?
自己紹介では不要です。
第二新卒の転職面接では、質問されることは間違いないですが、自分から言う必要はありません。存分に前職の経験をアピールしましょう。
面接官が複数いた場合、誰に向かって話すべき?
基本的には全員の顔を平等に見るのがおすすめです。
実践すると分かりますが、複数人いる状況で、ひとりだけを見つめるのはほぼ不可能。自然に話せば、全員の顔を見ることとなりますので、心配はいりません。
趣味などの話題は入れるべき?
基本的に入れるべきではありません。
自己紹介とは、応募者の第一印象を決める場であると同時に、どういった仕事をやってきたかを確認する場です。趣味の話題は、面接官が興味を持てば、質問してくれますので、それまで話すのはやめておきましょう。
実績がない場合はどうすればいい?
実績がない場合は、前職で何をしてきたかを伝えましょう。
また、自分では実績がないと思っていても、面接官から興味を持たられる可能性はあります。まずは実績の棚卸しをしてみましょう!
第二新卒の面接の自己紹介まとめ
面接において、かなり重要な立ち位置を占める自己紹介。職務経歴書をもとに、スラスラ言えるための準備、そして他人からのアドバイスを貰うといった対策をしっかりと行いましょう。
一日数分の対策で内定までの期間がグッと縮まり、人生を変えるチャンスに一歩近づくことができます。
満足のいく転職を成功させるために、頑張りましょう。