【看護師転職】看護師にインタビューしてみた!看護師の働き方や保健師との違いを暴露

「看護師として転職したいけど、なかなか転職に踏み出せない」「どのように次の病院を選べばよいかわからない」そんな方に参考になる内容をインタビューしました。

今回は赤十字病院や保健師、個人病院とさまざまな働き方を経験した方へインタビューです。看護師転職を考えている方は参考にしてください。

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看護師と保健師を経験しているkenboさんへのインタビュー

kenboさん

kenboさんは民間の看護師だけでなく、公務員の保健師としても働いた経験があります。今回は看護師の魅力から看護師転職のコツまでインタビューさせていただきました。

kenboさんのプロフィール
名前kenboさん
年代30代
今までのキャリア看護師(総合病院(約500床)

保健師(公務員)

看護師(個人病院精神科)

看護師(個人病院精神科)

インタビュー目次

  1. 転職理由
  2. 看護師転職について
  3. 看護師のお給料
  4. 個人病院と総合病院の人気
  5. 看護師の魅力
  6. 看護師転職をする方へ

転職理由について

杉田:kenboさん、はじめまして。本日はよろしくお願いします!

kenboさん
はじめまして!こちらこそよろしくお願いします!

杉田:では、早速質問をさせていただきます。kenboさんが看護師から保健師に転職した理由はなんですか?

kenboさん
「公務員である保健師の方が働きやすいんじゃないか」と思い看護師から保健師に転職しました。

看護師は夜勤が多いし日勤であっても、どうしても時間外労働が多かったです。2時間残業しても申請は1時間しかできない雰囲気がありました。上の人の雰囲気を見ながら残業申請していました。看護師のままだと体力も気持ちも削られていく一方だと感じました。

杉田:看護師の働き方には問題があったんですね。市役所の保健師になられて働き方は変わりましたか?

kenboさん
実は、保健師は看護師以上にサービス残業が多かったです。市役所の保険事業として特定検診会場を開きますというのであれば、勤務時間外として残業代申請できるんです。

しかし、住民向けに健康を向上させるようなお話を行う場合は残業申請が難しかったです。「住民が何を求めているのか」「どういう風に話をするのか」「どこの会場を取るのか」という事前準備が8時30分から17時の間にできなかったら、そこはサービス残業しなきゃいけないんです。

杉田:看護師よりも残業量が増えてしまったんですね。その他にどんなお仕事をサービス残業していたんですか?

kenboさん
住民さん向けに準備したお話の質が悪ければ、その分はサービス残業しなきゃいけなかったです。上司に相談して、「ここもうちょっと改善できるよね」って言われたらそこも改善するのにサービス残業しなくちゃいけなかったです。

残業がどんどん積み上がるようになっていって、どんどんきつくなって、「保健師の仕事は長く続けられないな」って思うようになりました。しかも、一番仕事のできる上司がサービス残業してたんですよ。それを見ていて「このまま保健師としてここでスキルアップしても自分の時間を大切にするような働き方は出来ないんだろうな」と気付き、転職活動を始めました。

杉田:そこで自分の時間を大切にするという選択をしたんですね!

看護師の転職事情について

杉田:保健師から病院に転職したということなんですけど、今勤めている病院に決めた理由は何ですか?

kenboさん
ワークライフバランスと基本給を考えて今の病院に決めました!「ワークライフバランスを保ってますよ」「時間外労働ありませんよ」「有給申請受付ますよ」と宣言してる病院を選んで、ネットで情報収集して、病院の立地とか外来の様子とか実際に見に行ってました

杉田:実際に現地視察までしているなんてすごいですね!転職サイトは利用しましたか?

kenboさん
まず看護師の転職方法としては、「自分1人で探す」「看護師転職サイトを使う」「都道府県の看護協会が運営している転職者向けサイトを使う」という3つの手段があります。今の病院は転職サイトを利用しました!しかし、僕は民間企業の看護師転職サイトってあんまりよい印象をもっていなかったので、前職に入るときは都道府県の看護師協会が運営している転職者向けサイトを利用しました。 

杉田:悪い印象があった中で転職サイトを利用した理由はなんですか?

kenboさん
都道府県の看護師協会が運営している転職者向けサイトは、営利目的でないため中立的な立場で求人を紹介してくれたのですが、転職支援がほぼなかったので、現職では民間の転職サイトを利用しました!また、都道府県運営のサイトでは職場の雰囲気も聞けなかったです。民間の方が扱っている案件と人が多いから、職場の雰囲気や働き方などの濃密な情報が集まりやすいんだと思います!

杉田:向き不向きがありそうですね!では、次に看護師の試験にはどういったものがあるか教えていただきたいです。

kenboさん
国立の病院や都道府県立の病院で働く場合は筆記試験があります。公務員扱いになるので面接も結構厳しいのかと思います。看護師の友人は「筆記試験があるから、対策が大変」と言っていました。

公務員看護師でなければ、基本は面接になります。「あなたの看護観を書いてください」みたいな論文試験を行う病院もあります。個人病院に限ってはほぼ面接だけが多いイメージです。いわゆる大きい母体、勤医協病院とか赤十字病院とかに関して言えば「面接+論文」が多いと思います。 

杉田:kenboさんはそのような試験をどのくらい受けたのですか?

kenboさん
直近で転職活動をした時は2つの病院を受けていました。一応、両方の病院から内定をいただきました。

その他の転職では、1つの病院だけを受けていました。

杉田:2つの病院から内定をいただけるなんて凄いですね!看護師の転職は1、2つ応募すれば決まるものなんですか?

kenboさん
2、3つの病院を受ける人が多いです。基本的に2、3つ位面接を受けに行って、その中で1つに絞るというパターンが多いかなと思います。今は保健師をしている僕の妻もこのパターンで転職していました。

杉田:手に職がついている看護師ならではの転職活動ですね!

看護師の給料について

杉田:看護師の給料について教えてください。

kenboさん
20~30代の看護師の給料は同世代と比べて高いです。同じ大卒22歳で働いたとしたら、1年間の年収的には絶対看護師の方が高いです。特に夜勤をしていたら給料が高くなります。ただ、係長や部長など役職持ち大卒公務員の給料よりは安いです。それに、公務員の退職金や生涯年収よりは安いです。

僕の場合、看護師から保健師になった時は手取り年収が下がりました。逆に、保健師から精神科の看護師になった時は手取り年収が上がりました。しかし手取りではなく、生涯年収や退職金で考えたら絶対に公務員の方が高給取りだと思います。

杉田:看護師は将来的に大きく給料が上がるわけではないんですね。看護師が昇給するにはどうしたら良いんですか?

kenboさん
民間病院だと、基本的にはずっと同じような年収ベースになります。その条件が嫌だったら公務員看護師になるっていうのが一般的です。公務員看護師は昇給が決まっています。あと、役職がついたら給料が上がります。看護師の上の役職となると、主任か看護師長か看護部長ですね。看護部長はごく少数の限られた人しかなれません。頑張れば主任にはなれるかもしれませんが、狭き門です。看護師長になるのは余計に難しいです。

昇給したければ国立の公務員看護師になるのが現実的だと思います。あとは、個人病院や赤十字病院で主任、もしくは看護師長を目指していくという方法しかありません。 

杉田:安定した給料を貰いたい方にとっては民間病院が向いているかもしれませんね!kenboさんが個人病院から個人病院に転職した時、給料は変わりませんでしたか?

kenboさん
ほぼ給料は変わらないし、むしろ今はちょっと下がった感じです。

実は病院によって収入源の取り方の戦略が違うので、それによっても給料の支給額が変わります。前の病院は夜間の救急を取ることで国からお金をもらっていました。しかし、今の病院は「夜間の救急はやりません」という形で経営しています。そこ以外でお金を取るとしたら入院の患者数、つまり病床を埋めていくしかありません。国からもらえるお金が前の当番制の病院よりも少ないので、給料は下がりますね。 

杉田:病院も戦略的に経営しているんですね。裏側を知れて少し嬉しいです!笑

個人病院と総合病院の違いについて

杉田:個人病院と総合病院ではどちらが人気なんですか?

kenboさん
主観的には、最近は個人病院の人気度が高まっているのかなという印象があります。以前僕が勤めていた病院は、7年前まで若い男性看護師は僕しかいませんでした。けれど、いつの間にか4、5人位若い男性看護師が増えて、男性ロッカー室が手狭になりました。

若い男性看護師に病院選びの理由をきくと、「総合病院より手当や福利厚生が厚い」と言います。「総合病院は退職金が豪華だったり、給与も個人病院より高い。時間外労働が多くなる働き方というところに疑問を感じる。将来的に年収は少なくなるかもしれないけど、生活する分には困らない。だから、定時で帰宅できる個人病院で働く」という考えの人が多くなったなという印象があります。 

杉田:ワークワイフバランス重視派には個人病院が人気なんですね!逆に給料重視派に人気なのは総合病院ですか?

kenboさん
主観的には個人病院が人気だと思うのですが、基本的には給与が高い総合病院や個人病院が人気です。その中でもめっちゃ稼いでいる科が人気になっています。例えば循環器とか脳外科とかは稼げるので、人気があると感じています。 

杉田:看護師はどの科でも就職できるのですか?

kenboさん
募集条件に合っていればどの科でも就職できます。例えば、「看護師歴が何年以上」という条件や「臨床経験3年以上の人」という条件が提示されます。しかし、この条件はあんまり厳しくないです。「脳外科の経験が3年以上なかったらうちの脳外科では雇いません」なんて話はあまり聞かないですね。 

杉田:いきたい科を選べるのはいいですね!ちなみに、看護師に繁忙期はありますか?

kenboさん
この時期がとくに忙しいという時期はあまりありません。

統計をとってるわけではないのですが、心臓や脳外科だったら基本的に動脈が詰まる時期が大体決まっています。10~12月は温度差が出てくるため、外に出て雪かきしている時に動脈が詰まるみたいな人が多いですね。その時期は患者さんが多く、忙しいということはあります。精神科で言えば4月5月って温度差や季節のイベントによってうつ病や統合失調症の症状に変動などがありやすいです。

それは看護師間で感じていることで、看護師長から「よし11月、12月で忙しいから人員増やすぞ!気合出していくぞ」みたいなのはないです 

看護師の魅力について

杉田:看護師の魅力を教えてください。

kenboさん
1日単位で仕事が終えられることが凄い魅力だと思っています。例えば保健師だったり、他の企業だったりすると持っている仕事が1日で終わることはないですよね。

看護師は病院に行って患者さんを看護して戻ってきたら、基本は1日の仕事が終わりです。看護師長クラスのことは分からないですが、現場の看護師に1カ月単位で進めるプロジェクトはありません。 

杉田:1日単位で終わる仕事しかないのですか?

kenboさん
委員会というか看護研究っていう患者さんを対象とした看護の質を向上させる取り組みはあります。そういうのを1年単位で時々やらされるんです。公務員をしていた僕からすると、仕事量的には全然少ない方ですよ。 

杉田:他にも看護師の魅力はありますか?

kenboさん
ライフスタイルによって職場を変えられるという点も魅力です。「がっつり看護師としての経験や知識をつけたい」という時期であれば、総合病院で働けば良いです。僕みたいに自分の時間を大切にした働き方をしたいのであれば、そういう病院や施設を選べます。 

杉田:たしかに看護師にしかない魅力ですよね!人間関係などはどうなんですか?

kenboさん
患者さんとの関わりがメインの仕事なので日々変わっていくことがストレスになる人もいると思います。患者さんとのやり取りで腹立つことがあったり、癒されることがあったり、そういう話は同じ看護師と共有しやすいです。職場の人と話が合えば働きやすくなるし、自分としてもやりがいになります。患者さんとの関わりの中で面白味を感じやすいですね。 

看護師転職を検討している方へ

杉田:看護師転職を成功させる秘訣を教えてください。

kenboさん
「この転職で何を一番達成したいのか」というのを明確にした方が良いと思うんですよね。何を1番達成したいのか、他に何が捨てられるのかを明確にしてください。

看護師は、転職の土台をしっかり作らないで転職して失敗している人が多い印象があります。看護師の場合、「ここで働きたくないな」と思った時にすぐ転職できるし、採用されやすいです。だからこそ同じ失敗を繰り返さないように転職の土台をつくることをおすすめします。 

杉田:自己分析をしっかりして、土台を明確にすることが大事なんですね。

kenboさん
そうですね。自己分析と転職の土台の重要性が浸透すれば、理想通りに働ける人が多くなると思います。

条件が悪かった時にある程度受け入れる、こだわりを捨てる覚悟が必要です。そうしたら、転職して数カ月で辞めるということはないはずです。「我慢して1年働いてみよう」ってなりますよね。何も転職の土台を決めないで働いて「全然違うわ。辞めたい、転職したい」を繰り返すのはまずいと思います。

杉田:何かを得るには何かを捨てるしかないんですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!

kenboさん
こちらこそありがとうございました!看護師転職は大変ですが、頑張ってください!

kenboさんは『イジナス』という看護師の転職や人間関係での悩みを解決してくれるブログを運営しています!

kenboさんに実体験をもとに書かれているので看護師の方には非常に有益な情報ばかり揃っています!看護師の方はぜひ参考にしてみてください。

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編集者1

杉田 陸 - キャリアクラス編集部

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新卒で福岡県のメーカー企業に入社し、営業とSNSマーケティングを経験。1年半後、本当にやりたいことを見つめ直し、未経験でWebマーケティング業界への転職を決意。2021年8月にウェブココル株式会社へ入社する。自身の第二新卒で転職を成功させた体験をもとに記事コンテンツの作成する。一般社団法人プロティアン・キャリア協会が行う『プロティアン・キャリア検定資格』に合格(合格証明)。
※プロティアンキャリア検定は、自身・他者のキャリア開発に活かせる、変化する新時代のための認定資格

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編集者2
千田 究太郎 - キャリアクラス編集部

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新卒でマーケティング支援会社に入社。その後、Web広告を扱う企業を中心に二度転職を経験したのち、ウェブココル株式会社に入社。自身の転職成功経験を踏まえて、主に第二新卒〜若手の転職情報に精通。最新の転職情報をお届けします。

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大島 大地 - ウェブココル株式会社取締役

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新卒で東証プライム上場メーカーへ入社。その後上場企業傘下のWebメディア企業へ転職し、ウェブココル株式会社の取締役へ就任。採用の全責任者として、年間100名近くの採用選考を実施し、社員0名→25名へグロース。自社において幅広いなリクルーティングサービスを利用し、多くのサービスに精通。採用側の視点でサービスのファクトチェックや記事内容を精査しています。

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執筆者情報

杉田陸のアバター 杉田陸 キャリアクラス編集者

宮崎県宮崎市生まれ。福岡大学経済学部を卒業。新卒でVC工業株式会社に入社し、営業とSNSマーケティングを経験。1年半後、本当にやりたいことを見つめ直し、未経験でWebマーケティング業界への転職を決意。2021年8月にウェブココル株式会社へ入社する。現在はキャリアクラスのディレクターとして、キャリアに関するニュースでの情報収集や転職成功者へのインタビューを行い、キャリアや転職への知見を増やしている。自身の第二新卒で転職を成功させた体験をもとに記事コンテンツの作成する。プロティアン・キャリア協会が行うプロティアン検定資格を取得
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